新潮文庫
人間通

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  • サイズ 文庫判/ページ数 248p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101277318
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

人間の「通」とは何か。特技の人である必要はない。凡人でよい。ただひとつ、他人の気持ちを的確に理解できる人である―。ナルホド納得、しかし現実にはこれがどれほど難しいことか。時に鋭く、時にユーモラスに語られる金言の数々。「通」になれずとも、目からウロコが落ちること請け合い。一世風靡の大ベストセラー、待望の文庫化。谷沢永一・桂文珍の「人間通対談」も収録。

目次

人と人(人間通;吝嗇 ほか)
組織と人(聞いていない;草葉の蔭 ほか)
言葉と人(決まり文句;言葉を練る ほか)
本と人(購書;我流 ほか)
国家と人(意識;温順 ほか)

著者等紹介

谷沢永一[タニザワエイイチ]
1929(昭和4)年、大阪市生れ。関西大学大学院博士課程修了。専門は書誌学、近代日本文学。関西大学文学部教授を経て、現在、名誉教授。評論家としても多方面で活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かわうそ

56
★★★★★さすが第一流の知識人の谷沢永一先生。「特徴の第二は一部の例外を除きやたらと長くて退屈することである。明治から大正の前期まで、我が国では古典を有効に縮約した精選版が歓迎されたのに、大正後期からは全訳でなくてはならぬという根拠のない強迫観念がはびこった。」(P112)「そして古典を古典たらしめている特徴の特に決定的な第三は、それが長い長い間、とっかえひっかえ世界中の学者によって、いじくりまわされ勿体を付けられ崇敬の対象に据えられ、権威ある御本尊に祭り上げられている。」(P113)鋭い洞察力に舌を巻く2017/02/09

Tadashi Tanohata

17
作者の「あと10年早く脳裡に浮かんでいたら...」の数々の「通」を、時にきびしく、さらにきびしく、たまに愉快にまとめたベストセラーだ。ただし、ほどほどでよいと思う。専門は書誌学と。「人間通になるための百冊 」を紹介、私の人間通力は100分の1。通に非ず。2015/10/09

オカピー

8
「我流」という項目の内容が刺さりましたので引用。読書について「現在何歳であろうと、本との出会いに遅すぎるということは無い。読むに足りると小躍りする書物を探し出すまでの、僅かな忍耐が実は非常に重要。世間の評判など気にせず、我流に徹すること。書物は、精神の食物、自分が美味しいと満足できたら十分。喜んで楽しく食べた食品は、わが身の栄養となる。」紹介本もたくさんあり、読みたい本がまた増えそう。最後の、桂文珍さんとの対談が面白かった。2023/08/01

Tomohiro_Y

3
子供がビターチョコをおいしいと思えないように、結構厳しいことを高濃度に書かれている本です。本が人を選ぶとも言えるかもしれませんが、内容を理解できれば、読み応えがあって面白い内容です。2014/07/07

あなたの街の悠太です。

3
人間をロジカルに分析した社会学ですな。 個人的には、これらの内容を腹に落として社会に出れば、心強い処世術になるなと感じた次第です。2013/11/04

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