新潮文庫<br> 恐怖同盟

新潮文庫
恐怖同盟

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101255156
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

恐怖は人間の最も古くからの感情だと言われている。真っ暗闇の中で野獣に襲われる恐ろしさを想像してみれば、容易に納得がいく。―頭をガンと殴られるような恐怖、気がつかないうちにじわりと効いてくる恐怖、ノドに刺さった小骨のようにしつこい恐怖、etc…悪夢と狂気のブラック・ワールドを描かせては当代随一の筆者が贈る連作恐怖小説集。「顔」「血」「鳥」「疣」「妖」「老」など10篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サム・ミイラ

82
学生の時分、よく読んだ日本の作家さんが星新一とこの阿刀田高。ブクオフで見かけ懐かしく思わず購入。十の物語はいずれも劣らぬ漆黒の短編でそれぞれに違う慈味と苦味がある。特にお勧めは冒頭と最終話だ。雲ひとつない青空が徐々に陰ってくるような筋運びと、鮮やかなどんでん返しに背筋がゾクッとすること間違いなし。昭和に書かれただけに古さを感じる作品もあるが、それをおいても読む価値のある名著である。とにかく変態の炬燵は今読んでも斬新だ。斬新過ぎる(笑)2016/09/04

KAZOO

47
これこそ阿刀田さん本来の短篇小説だと思います。漢字の一文字での題名が見ているだけで何かを訴えるような気がします。全部で10の話が入っていますがそれぞれに趣向を凝らして読んだ後に背筋がぞっとするような気がします。これこそ本来の阿刀田さんの味であると思いました。2015/05/01

けい子

15
年末大掃除の時に発見した本。いつ買ったのかもどこで買ったのか全く覚えていない。古本らしい。後ろにシールが貼ってある。100円也。ブックマーケット?ってどこやろうか。そして内容がまた気味が悪く、後味悪過ぎる。しかし、最後まで読んでしまう。新年から不思議な感じでした。 2018/01/11

金吾

9
奇妙な感じを受ける話です。読み終わっていい感触はないですが、次の話を読みたくなります。疣、血は面白かったです。2020/07/21

MIKETOM

9
10編のホラー系短編集。タイトルが全て漢字一文字。顔、血、鳥、家、耳etc。目次でこのタイトル群を見ただけでなんとなく気味の悪い印象を受けてしまう。内容は理詰めで説明できるものと出来ないものが半々かな。「顔」はこっち側からすれば単なる偶然なんだけど、あっち側にしてみればもの凄い恐怖だと思う。よくこんな話を考えつくもんだ。「耳」の駆り立てられる怖さ、「雲」のなんとも救われない悲しい自虐とか、ホラーというよりも後味の悪い作品集といったほうがいいのかもしれない。でも惹きつけられる魅力がある。なかなかの好編集。2019/04/18

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