内容説明
人生のさまざまな分岐点を、その都度どちらへ行くか決断しながら通過してきた男と女。湖畔で偶然出会った二人は、またもやある決断を迫られる…(「Y字路の街」)。おとなしい新妻は、しかし閨房に入るとかたくなに夫を拒んだ。彼女の精神外傷とは…?(「無邪気な女」)だれかに似ているが、だれとは特定できない男女の物語。短編の名手による精妙なトリック・ミステリー10編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
58
短編の名手にふさわしい小話集。特に個々は意味もなく、でも心やすらぐ 話が多かった。 2004/01/01
ロボット刑事K
15
ブラックでエロチックでホラーな短編集、まさに阿刀田さんの真骨頂。ですが初出昭和59年とあっては、表現や言葉遣いに時代を感じさせます。食餌制限、二六時中、周旋屋、ポーノグラフィ、この辺は今となっては死語でしょうか。阿刀田さんと言えば以前エッセイで「うちに死神が来たんで、こっちはアトウダ(後だ)、お前の行き先はムコウダ(向こうだ)、といって追い返したら、向田邦子の飛行機が落ちた。」なんて書いて大炎上したのを思い出しました。阿刀田さんらしい、ほのぼのとしたエピソードですね、ってどこがやねん!取り敢えず☆3つで。2022/09/16
annami
7
あり得ないけど、ありそうな話。すごく面白いと思ったわけではないが、気になる話、こわい話。海の蝶が印象的だった。2011/03/30
sasa
4
短いお話で構成されていて読みやすかった。ビデオの話。なんだかおもしろかった。2013/04/19
シューティングスター
3
初見なのに、なんか読んだことあるなぁ〜ってお話が多かったのはあとがきを見て納得。寝る前に一話ずつゆっくり読んでいこうと思ったのに、結局一気読みしてしまいましたσ^_^;娼婦やホステスなど水商売系は怪談と相性が良いんですね。2013/07/31