内容説明
感涙にむせんだわが家のカラーTV第1号、松田優作気分でかけたサングラス、昆虫採集セットの怪しい快楽、妙に似合った野球帽、“泡沫グッズ”スライム―。大人になる間、こだわったモノたちの思い出を語ってはハラダ的トホホ思考全開の一冊。「二十代の独身男性がビデオを購入する最大の理由」なんかも考えたりして…。ところで、あなた、フルーツ消しゴム食べたことない。
目次
五球スーパーの昇天
8ミリカメラの疲労困憊
感涙のカラーテレビ
コダワリの原稿用紙
テープレコーダーの崩壊
プラモデルの恍惚
十年早いサングラス
思い出のラーメン丼
贅沢な電話機
夢のワードプロセッサー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
24
1998年7月5日読了。作者は原田マハのお兄さん。内容は忘却の彼方。1998/07/05
issy
3
ムネノリ少年(と呼びたい)は僕より一回りほど年上で、であるからして彼の前を通り過ぎて行ったモノたちは僕のそれとはちょっと違うのだけれど、にもかかわらずどこか共通する懐かしい経験を思い起こさせて、そうそう男の子ってこんな感じだったなー、つーか大学生になってもこの程度のバカなこと考えてたなー、世代違っても一緒だなー、とほくそ笑んでしまう大人向けの楽しいエッセイ。昆虫採集セットの話はハッとさせられた。それにしても、モノの名前とか値段とか割と細かいことちゃんと覚えてるあたりがムネノリ少年ただものではない。2012/08/13
ウメ
3
著者とは育った時代がちょっと違うため、同じモノを愛でることはなかったが。しかし、自分の琴線に触れてやまないモノがある感覚はよく分かる!さらに再確認したことは、やっぱり男子は機械バカ!!2012/03/27
ちばっち
2
愛すべきお馬鹿さんは健在です。「泡沫グッズ」の話が良かったです。「泡沫グッズに共通して言えることは、何年か後に冷静になってよおく考えてみると、どうして買ってしまったのか自分でも分からない、という点である。」にはげしく同意をしてしまいました。私にも見に覚えが…。そして解説で鷺沢さんが仰ってる「コイルがホース状になっててさ、階段のいちばん上に置いてやると、びよーんびよーんってなりながらいちばん下まで勝手に降りてくヤツ」も持っていました。そして同じくそれの名前が何なのか気になってます。誰か答えを!!2013/08/30
ヘビメタおやじ
2
懐かしいです。われら世代は「カッチョいい」という価値観で少年時代を過ごしたことを再認識しました。そして、おっさんになっても「カッチョいい」に弱いのは相変わらずなんですね。自分の行動・購買の原点はいくつになって変わらないものと知りました。「カッチョいい」じいさんは無理なので、「カッチョいい」好きなじいさんに、宗典さんと共になりたいものです。2013/07/15