内容説明
日米開戦直前、ワシントンの日本大使館―。人手不足で臨時雇用されたコロンビア大医学留学生、大竹幹夫は、22歳の日系人女性タイピスト、ミミ・シンプソンに一目惚れする。だが、実は、ミミは米国務長官補佐官ホルブルックが大使館の動きを探るため、潜入させたスパイだった…。一触即発の和平交渉の裏で進む諜報活動と、愛の三角関係をスリリングに描く外交ミステリ長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
24
初読の時は読み取れなかったが、かなり下調べされ主要な登場人物や時の重要事項などを組み込み、ストーリー作りをされていると感じた。さらに在米大使館で身体を張ってスパイをする女性は面白みはあるが、姿は想像できずに終えてしまった。2021/07/14
James Hayashi
20
日米開戦前の緊迫ぶりを伝える日本大使館とアメリカ政治の中心地ワシントン。史実を基にストーリーを作り上げているが、スパイ活動とラブストーリーが重点。ちと余りにも安易なスパイと男女の絡みに、読みやすさはあるが安っぽさを感じた。全体としてはまあまあな内容だが、日本の外務省と大使館の不手際で宣戦布告が遅れた様子が緻密に描かれていることに対し、興味深く読み通した。その後の二人の行方も気になる。柳田邦男の「マリコ」も読んでみたい。2015/04/20
しーふぉ
17
日米開戦直前の国務省と大使館の交渉が舞台。どこからがフィクションなのか分からないけれど、アメリカ側からの考えが新鮮だった。宣戦布告の重要な電文を遅れさせる官僚にイライラが募る。2015/04/15
mkt
2
★★★☆☆読みごたえあるラブサスペンス2018/03/15
てつ301
1
日米開戦時の有名なエピソードの裏側にこんなドラマがあったとは?知的好奇心を満足させる大作です。レビューが少ないのが残念!2015/09/06