内容説明
太平洋、赤道直下の小国ポーレア共和国。良質のリン鉱石を産し、世界でも有数の裕福な国家だった。しかし、その資源も枯渇寸前で、政情不安に陥っている。そんな中、海中に沈むゼロ戦の引き揚げ作業でポーレアを訪れた日本人ダイバー宇佐美。彼は友人の殺害をきっかけに、大統領派、クーデター派、そして某大国の思惑が絡み合う国際的陰謀に巻き込まれていく。長編海洋冒険小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
6
ふりつもった鳥のフンが、やがて資源(=リン鉱石)となり、それが尽きた時にポーレア(=ナウル)というひとつの国家が破綻する。以下は http://www.jaipas.or.jp/124/124_3.htm からの引用。 2017/09/12
竜
2
ページは多いが、舞台は小さな島がほとんどで退屈でやや緊迫感に欠けているように感じた。終章はさすがに一気に読めたがラストものたりなかった。2019/05/11
でつ
1
なかなかコアな本でしょうか。ボリュームも有り読み応えあり。架空の島のがメインですが、当時の実際の国のお話っぽいらしく、自分にはとても疎い世界規模の政治の話というか、歴史背景とか勉強になりやした。2014/05/18
海辺で読書
1
ゼロ戦のサルベージ作業で南太平洋の小島を訪れたダイバーの主人公が、その国のクーデター騒動に巻き込まれるというストーリー。 主人公が持つ元海上保安庁・特殊救難隊の経歴、過去の心の傷等、どれも作品では全く活かされてる感じはしなかった。 作中で本格的な潜水シーンはほぼ皆無。終盤の見せ所でもある海中作業にしても素人にも出来そうなレベル。主人公をこの設定にした理由が見当たらない。 最期の局面で登場する因縁の相手も小者感たっぷりで盛り上がりに欠ける。 細かい所まで拾って読むと消化不良を起こす作品。サクッと気楽2012/11/08