新潮文庫<br> ダブルオー・バック

電子版価格
¥440
  • 電書あり

新潮文庫
ダブルオー・バック

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101218113
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方―。自分の射撃スタイルに最後まで固執した選手、一人前の男として生きる姿勢を身をもって息子に教えた父、悪徳養豚業者と闘う陽気なマスター、スパイらしき男と闘争を余儀なくされた老人。銃が人手を巡り、生みだされた四つの切ない物語。ハードボイルド連作短編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@80.7

66
再読了。名作「ダックコール」に比肩しても遜色がないこのオムバス連作短編。一つの散弾銃ウィンチェスターM12が辿る数奇な運命と男たちの悲哀を描き胸に迫る。己の死のために、息子を守るために、愛する人を守るために、そして最後はこの銃の死に場所に辿り着く。病に倒れ稲見一良氏の作品は少ないけどいつまでもきらきらと輝いてる。最後の一文は作家稲見氏からのメッセージだな。またいつか読むだろう物語です。2022/05/01

きょちょ

36
短篇4作。日本でもハードボイルド作品は多数あるけれど、彼のは実に「独特」である。ハードボイルド作品では、車・バイク・銃・鍛えられた肉体などが登場する作品が多い。 時にそれが嫌味になるケースがあるが、彼の作品にはそういったことがない。さらに、ハードボイルド作品には、「気障なセリフ」が数多く登場する。はまれば素敵だけれど、はまらないとどうしようもない。今回の作品では3作目に「気障なセリフ」を多用しているが、ここでは気障の気障を消してさらに「気障」なのが良い。「HB]という店の名前の解釈もgood。 ★★★★ 2018/04/07

ken_sakura

28
一丁の銃ウインチェスター・M12が変遷する4つの短編集。とても男臭く、それが良い(^_^)心の底に硬い蓋を持つ男、男がいてもいなくても一人立つ女、人に寄り添う勇敢な犬のお話。2017/03/03

三平

24
次々と持ち主を変えていく一挺のポンプアクションショットガンを巡る物語が綴られる連作短編集。タフで優しい男の理想の姿を追い求めた大人のファンタジーと言えるだろう。デビュー作故にご都合主義を感じる作品もあったが、人生を生き抜いていく為に必要なことを、離れて暮らしていた息子に山での数日間でしっかりと伝える男を描く『斧』は素晴らしかった。銃を持つことの重みを感じるハードボイルド。2017/01/27

のぼる

22
ハードボイルド。4冊目。 く〜、堪らん。 何年かして再読する時に、また今とは違った気持ちを味わえるんじゃなかろうかと、読んだ尻から楽しみになる。なかなか無いぞ、こんな感覚。2021/11/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/501595
  • ご注意事項