新潮文庫<br> 大いなる飛翔

新潮文庫
大いなる飛翔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 404p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101214115
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

昭和60年10月28日、国産のSTOL実験機「飛鳥」が初飛行に成功した。短距離で離着陸でき、騒音範囲も小さい画期的な航空機である。予算の獲得、技術的問題、施設の立ち遅れなど、難問は山積であった。それらをいかに解決して、この戦後最大の国家プロジェクトは成し遂げられたのか。自主技術の育成をめざし、開発の最前線で苦闘する技術者たちの姿を描く大型ドキュメント。

目次

1 プロジェクト・リーダー
2 ポンチ絵のスタート
3 機体屋でもなくエンジン屋でもなく
4 新型航空機部
5 疑問
6 川柳三題
7 時代のかわり目
8 チャレンジ・オブ・スピリット
9 ジェットを読む
10 決断
11 概念設計
11 技術の結集
13 プライム決定
14 ぶつぎりの予算
15 空気をはがすな
16 インターフェイス
17 ブラック・ボックス
18 スペック・ダウン
19 ファーンボローの森
20 自然との対決
21 シミュレーション試験
22 透明のエンジン
23 航空事故調査委員長
24 ノー・スコーク

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Terry Knoll

2
STOL(短期距離離発着)実験機「飛鳥」の開発ノンフィクション プロジェクトXに取り上げられたのでしょうか? 実用化はできなかったが国内で研究開発されたジェットエンジンは、航空機技術に大きく波及しました。 リーダには人徳と粘り強い交渉力、そして人の話を聞いてまとめる力が重要であるとこの本を述べています。 2014/12/22

編集兼発行人

1
短距離で離着陸が可能な飛行機を我が国の技術のみでもって開発するために献身した人々の姿を追う記録。PERTを用いて進行を緻密に管理し適確な即断を齎す情報収集を欠かさないプロジェクトリーダー。着手しなければ全貌が掴み難い予算を獲得するための泥臭い奮闘。究極的に外部化が不可能な微細かつ重要なノウハウ。逆境へ陥る度に捻り出される前代未聞の奇策。研究者と技術者との対立を融和する共同作業と人脈。先代が優秀すぎる故の後継者不足。評価が大小にも過ぎる世論や部外者。二十年の月日を経ての結論「自分でやらねば解らない」に同意。2013/12/01

driver1988

1
エンジンがヒョウを吸い込んだ状態を想定しての、ヒョウ吸込み試験をするために必要なヒョウを人工的につくろうとし、あれこれと試してみたが上手くゆかず、宮武は悩んでいた。寝てもさめても、というその言葉どおり思案にくれていた宮武が、「これだ!」と思ったのは、女性社員が昼休みに買ってきたカキ氷だった。いかに最先端技術のジェットエンジン開発といえども、こうした子供遊びのようなアイデアに支えられることもある。2010/10/20

Nzm30

1
書かれているのが飛鳥の初飛行までというのが消化不良気味。飛行実験の結果がどうなったのか、明らかになったであろう不具合とそれらへの技術者と研究者の対処、その後の飛鳥とSTOL研究などを、もう少しページ数を増やして語って欲しかった。 書かれている内容は飛行理論が平易に書かれている点や、当時のプロジェクトを取り巻く空気などもよく書かれていて良かった。また技術者と研究者の考え方の違いも興味深かった。 ただ問題の解決があっさりと書かれすぎていて苦悩が分り辛いようにも思えた。2010/08/17

かっくうほう

1
飛鳥にかける技術者たちの話。日本の技術力を高めるためにがんばる技術者と研究者。こういった技術者になりたいものです。2008/09/27

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