新潮文庫<br> 今日われ生きてあり

  • ポイントキャンペーン

新潮文庫
今日われ生きてあり

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101209159
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報



神坂 次郎[コウサカ ジロウ]
著・文・その他

内容説明

僕の生命の残りをあげるから、おばさんはその分、長生きしてください―。特攻隊少年飛行兵たちはこの上なく美しく、限りなく哀しい言葉を遺して空に散っていった。その散華は国や天皇のためでなく、愛する妹、愛慕する父母、愛しい恋人のための勇敢な飛翔であった。そのあまりにも純粋で無垢な魂の呻吟を遺された手紙、日記、遺書、関係者の談話により現代に刻印した不滅の記録。

目次

特攻基地、知覧ふたたび―序にかえて
心充たれてわが恋かなし
取違にて
海の自鳴琴
第百三振式隊出撃せよ
サルミまで
あのひとたち
祐夫の桜輝夫の桜
海紅豆咲くころ
母上さま日記を書きます
雲ながれゆく
父に逢いたくば蒼天をみよ
約束
二十・五・十一九州・雨 沖縄・晴のち曇
背中の静ちゃん
素裸の攻撃隊
惜別の唄
ごんちゃん
“特攻”案内人
魂火飛ぶ夜に
特攻誄―あとがきにかえて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

147
大東亜戦争終盤での特攻の当事者達の手記や手紙、残された人々の肉声の記録。既に知っている内容もあれば、知らない内容もある。戦争を経験された人々が鬼籍に入る現代。この作品は貴重であると思う。特攻は残酷な作戦だと思う。ただ死んでこいという命令は作戦とも言えないだろう。だが隊員達は様々な苦衷、怒り、哀しみを抱きながら散華した。特攻の先に家族や恋人、故郷を守ること、そして戦争の講和がかかっているという気持ちがあったからと思う。現代に生きる我々は彼等を顕彰しなければいけない。そして彼等に恥じぬ国家を造らねばならない。2019/08/01

レアル

71
特攻隊員たちが残した手紙や遺書等が綴られた作品。輝かしい日本の将来を願いながら散華した若者たち。死を覚悟して愛する家族や恋人に宛てた特攻隊員たちの想いがここにある。彼らの手紙や手記の中から、現代の日本人は学ばねばならない事がたくさんあるように思える。。2015/09/29

けやき

50
特攻隊員の手紙、日記、遺書や関係者の談話による特攻隊の記録。2021/08/27

かおりんご

39
太平洋戦争でなくなった方たちの手紙や遺書、その関係者の日記などをまとめたもの。短い話が19話書かれています。どこかで見聞きした話もあり、特に目新しい感じはしません。一つ一つの話は、それだけで一冊の本にできる内容なので、時間がない人やこういうのを読むのが初めてな人には、お手軽でいいのかもしれません。個人的には、じっくりと別の本で読み深めて欲しいですが。引用文が、旧字体なので、もっとかみ砕いて書かれていたら、高学年あたりから読めると思うのに。ちょっと残念。2015/05/23

27
特攻隊の本を読み漁っていた時に出会った1冊です。泣けます。タイトルがもはや涙を誘います。「今日は生きているぞ、でも明日はわからないぞ」未練を捨てなければと思う一方愛する人に、まだ生きている、生きていた証を記したいと葛藤する当時の若者の心情をよく表していると思います。遺書やエピソードはどれも有名なものばかりで他の本と被る内容もあります。2012/11/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/470421
  • ご注意事項