内容説明
「密室」とは、不可能犯罪を可能にするための、想像力の冒険である―。1841年に『モルグ街の殺人』が発表されて以来、作家と読者の双方を魅了し続けてきた東西の「密室」ミステリから、カー、クイーン、乱歩、安吾、鮎川哲也など、歴史的なトリックを凝らした40編を厳選。意表を衝く発想とそれを実体化させる緻密な論理の魔術を、イラストと共に解き明かした瞠目の密室パノラマ図鑑。
目次
海外ミステリ(ビッグ・ボウの殺人(1892)―「密室トリック」を発案したのは誰か?(イズレイル・ザングウィル)
十三号独房の問題(1905)―「思考機械」の監獄からの脱出(ジャック・フットレル)
黄色い部屋の謎(1908)―世界で最も有名な殺人現場(ガストン・ルルー)
急行列車内の謎(1920)―走行中の列車から犯人はどのように消えたのか?(F・W・クロフツ) ほか)
国内ミステリ(D坂の殺人事件(1925)―「お茶漬け風密室」の名作(江戸川乱歩)
蜘蛛(1930)―「本格」命名者の建物殺人(甲賀三郎)
完全犯罪(1933)―エキゾチズムあふれる異界の犯罪(小栗虫太郎)
灯台鬼(1935)―とびきり魅力的な舞台で起きた惨劇(大阪圭吉) ほか)
文庫版特別編(スウェーデン館の謎(1995)―オープンエアの白い密室(有栖川有栖))
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959(昭和34)年、大阪生れ。同志社大学卒。書店勤務を経て、’89(平成元)年『月光ゲーム』でデビュー。作風から「日本のエラリー・クイーン」と呼ばれ、ロジカルな謎解きには定評がある
磯田和一[イソダカズイチ]
1942(昭和17)年、大阪生れ。劇画家、グラフィック・デザイナーを経て、現在は絵本を中心にイラストの仕事に専念する
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感想・レビュー
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