新潮文庫<br> 王朝まやかし草紙

電子版価格
¥858
  • 電書あり

新潮文庫
王朝まやかし草紙

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 537p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101194301
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

時は平安。都では、東宮と契った女は物怪にとりつかれるという噂が流れていた。東三条家、温子姫の女房・弥生は、母・近江の死に関する妙な噂を耳にする。真相を探るため、旧知の人々を訪ねる弥生。母の遺した和歌が二つの噂に関係しているらしいと突き止めるが、周囲で次々と怪死事件が発生し…。愛憎と欲望渦巻く宮中を舞台に描く、時代ミステリー。

著者等紹介

諸田玲子[モロタレイコ]
1954年、静岡市生れ。上智大学文学部英文科卒。外資系企業勤務の後、翻訳・作家活動に入る。’96年、『眩惑』でデビュー。2003年、『其の一日』で吉川英治文学新人賞を受賞。’07年、『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

48
2013.04.24(初読、初著者)諸田玲子著。 2013.04.23 (解説)(物語) 壬生帝の御世。 帝に実権はない。 藤原北家、東三条光盛が太政大臣、政治を壟断。 光盛は、帝の妃は長兄にあたる兼盛の娘、元子。 元子を出家させ、自分の娘、篤子を入内させる。 元子の女房だった陽炎(かげろう)を奪い、寵愛する。 2013/04/24

優希

41
平安時代を舞台にしたミステリーで面白かったです。物怪と謎の和歌、死の影という要素が好みでした。東宮とちぎった女性が物怪にとりつかれるという噂と、母・近江の妙な死の真相を探るために温子姫の女房・弥生が立ち上がります。亡き母のことを調べていくうちに殺人事件へと繋がっていく展開が、平安時代の迷信と絡み、引き込まれていきました。上流貴族の愛憎も描かれているので、雅な時代の恋愛模様も見ているようでした。艶やかな色彩が目の前に広がります。ちょっとラストの収集が弱い気もしましたが、主役の2人が微笑ましいので良しです。2014/09/16

i-miya

36
2013.05.01(つづき)諸田玲子著。 2013.05.01 母上様、お顔は衵扇(あこめおうぎ)で隠す。 楽人が竹河の演奏を始める。 洲浜を運ぶ子童。 洲浜の上で鶴や山吹を動かし、勝ち負けを競う。 審判長は、御書所(おふみどころ)長官、大江康成さま。 歌の優劣を競う。 母上様、ときに大胆なところがあり、ひやひやものの歌を詠む。 「みのつもり」のお歌。 堀川の芳子さまの女房にあがる前の歌。 あの方に返歌として贈った歌。 2013/05/01

ito

35
物語の舞台は平安京、壬生帝の御世。帝に実権はなく、東三条派と堀川派が天皇の外戚として政治権力を二分していた。東三条派は皇后、堀川派は中宮を擁し、中宮芳子の子・有明宮が東宮に立つと、東三条派は娘を東宮に入内させようとして権力の掌握を画策する。母の死の真相を知るために東三条家に出仕した女房・弥生は東宮の周辺で起こる事件を調べることになる。平安貴族の複雑な姻戚関係、恋愛中心の生活様式、華々しい宮廷行事の数々、寝殿造りの住居様式などの世界観は、愛憎渦まくミステリー王朝絵巻だ。各章冒頭の語り手の独白も味わい深い。2019/08/22

i-miya

34
2013.05.14(つづき)諸田玲子著。 2013.05.14 「陶下坊の白楽天」こと楽天爺さんに出会ってから、音羽丸は、爺さんのところへ出入りし、いりびたり。 素性は不明だ。 昔=宮中で、高いくらいについていた。 数年後=別人、陶下坊へ現れた。 心やすく身やすきは これ帰するところ 故郷なんぞ ひとり長安にあらずや 背骨は鋼、でしゃんと伸び、目はらんらん、すきもない。 半年前、賭け事で、逃げ助けられた音羽丸。 「がらくた」で埋まる家。 2013/05/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/545908
  • ご注意事項