新潮文庫<br> 夜のコント・冬のコント

新潮文庫
夜のコント・冬のコント

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  • サイズ 文庫判/ページ数 293p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101171326
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっとる◎

41
warning!warningインフルエンザウイルスの侵入を確認。全人員臨戦態勢。熱に浮かされた夢の検閲官によりいいんじゃない?とされた日本韓国間の貿易問題を綴った難解な夢が一層の体温上昇を招く。瘴気満ちたワンルームの外では成人の日を境に大人になった子どもらが飲めや食えや上に上にの大騒動、隣の夫婦は揃って食事へ出掛けボーイの口上そこのけで夫は妻の浮気を問いただす。そうこうしている間にもまあ大変世界がこんなに傾いてしまってああ大変。全編筒井康隆であるなあ、無茶苦茶で筋が通っていることえげつないこと素晴らし。2019/01/16

メタボン

31
☆☆☆☆ どんどん大きくなる「魚」、大正浪漫的な官能「箪笥」、人情噺「鳶八丈の権」、火星に行く前にやっかみでリンチされる「火星探検」、禁煙社会の予見「最後の喫煙者」、パチンコ玉で形成されたフェミニズム都市「傾いた世界」など、傑作揃い。2022/01/28

海恵 ふきる

11
久々に筒井康隆先生の作品を読むと、その発想のぶっ飛び方に頭が爆発してパッカーンと割れるような感じがする。痛快とはこのことである。シュール・シリアス・スラップスティック、なんでもござれのゴンザレス。実験的な作品を多く書かれているなかで(いずれもまったく異質であるのに等しく面白い)、正統派歴史小説である『鳶八丈の権』がかえって異彩を放っていた。剥き出しでありながらいやらしくない人情の絡みあいが愛おしく、特に子どもの健気さは胸を打った。2020/02/18

hirayama46

8
断筆する少し前の短編集。実験性のある短編とわかりやすい娯楽作品が混在しているので、筒井康隆入門にもいいかもしれません。箸休め的な短編も入っているので、かえってとっつきやすいかも。/お気にいりは気がついたら抜き差しならぬ状況に陥っている恐怖を描いた「魚」、珍しく(?)センチメンタルな締め方が印象的な「箪笥」、とあるレストランのボーイに予期せぬトラブルが舞い降りる「冬のコント」あたり。2017/11/22

りらりら

7
筒井ワールドの世界を感じた。どの短編も独特で自分にはないものだった。ただ印象はそれほど良くはなかった。他の作品を読んでみようと思う。2018/02/05

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