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新潮文庫
墜落の夏―日航123便事故全記録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784101163116
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

1985年8月12日、日航123便ジャンボ機が32分間の迷走の果てに墜落し、急峻な山中に520名の生命が失われた。いったい何が、なぜ、と問う暇もなく、遺族をはじめとする人々は空前のできごとに否応無く翻弄されていく…。国内最大の航空機事故を細密に追い、ジャンボに象徴される現代の巨大システムの本質にまで迫る、渾身のノンフィクション。講談社ノンフィクション賞受賞。

目次

1 真夏のダッチロール
2 32分間の真実
3 ビジネス・シャトルの影
4 遺体
5 命の値段
6 巨大システムの遺言

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

84
1985年8月12日、520名の命が奪われた事故。今でもニュースの映像を覚えている。この本は日航機墜落事故の顛末を墜落までの32分間、日航側、乗客側、捜索や検死する側のインタビューや証言そして機体の構造、事故後の処理など多方面から見つめ記録したものだ。今までこの事故関連の本を読んだがこの本が一番よく書かれていると感じた。当時働き盛りの人は存命ならお年寄りだ、今どのように生活していたのか子供だったらどんな大人になっていたのかなど様々なことを考えながら読んだ。ノンフィクションとしておすすめの一冊だ。2016/12/12

レアル

63
「日航123便事故全記録」と副題にある通り、この本はあの御巣鷹山の事故を描いたルポ。同じ事故の小説として山崎豊子さんの作品を思い出すが、こちらの方がその描写が生々しく、緊迫感ある内容で、かつ遺族側と会社側の両面から全貌を描こうとする著者の強い意志のようなを感じられた本だった。事故の背景に何があったのか。この本を読めば現段階で解明されている部分の大半を読めるのではないかと思うほど著者はしっかりと描いている。あの事故を知る良い本だった。2020/02/19

hatayan

58
1985年の日航機墜落事故の翌年に刊行。副題は「日航123便事故全記録」。 事故の発生から墜落まで、惨状を極めた遺体収容や検視の現場、遺族の感情にも配慮しながら国際的に進められた補償問題、判然としない垂直尾翼の破壊の原因。日航機事故に関しては複数の切り口から多くの作品が出ていますが、この本を一冊読み込めば相当のことを知ることができます。 事故を防ぐための対策が進むと同時に「人間に対する不信がシステムの世界の裏側で侵食している」と巻末で警告。2019年、AI全盛の今にこそ立ち止まるべき言葉と思われました。2019/08/14

sas

45
1985年に起こった日航123便ジャンボ機墜落事故。「事故全記録」という副題に違わない内容。圧倒的な取材量に基づいて、墜落までの32分間の真実、壮絶な遺体の状況、その後の家族の苦悩・補償問題、事故調査の迷走まで書かれている。全く操縦できない状況で32分間飛んだ機長達、亡くなった520名の恐怖は想像を絶する。そして飛行機の墜落遺体の凄まじさはもはや言葉にできない衝撃だ。この事故の真相を追求する著者の執念が感じられる名著だ。亡くなった人達のためにもこの事故は決して風化させずに忘れてはならない。2014/09/27

金吾

35
鮮烈な印象が残っている事故のルポルタージュです。詳細な記述は読んでいて胸が苦しくなりました。特に遺書や遺族の話は哀しくなってきました。また落合さんの証言は印象的です。2024/01/10

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