新潮文庫
兄弟

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  • サイズ 文庫判/ページ数 476p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101154305
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0136

内容説明

「兄さん、死んでくれてありがとう」十六年間絶縁状態だった兄の死を聞いた弟の胸裡に、破滅的な生涯を送ったその姿が甦る。敗戦後、特攻隊から復員した兄は博打と女に溺れ、一攫千金を狙ってさまざまな事業に手を出しては失敗を繰り返す。作詞家として成功しながら、巨額の借金を肩代わりし続ける弟。破天荒な兄に翻弄され、苦闘を強いられた弟の愛憎と葛藤を描く、衝撃の自伝小説。

著者等紹介

なかにし礼[ナカニシレイ]
1938(昭和13)年、中国黒龍江省牡丹江市生れ。立教大学文学部仏文科卒業。シャンソンの訳詞家を経て、作詞家に。「石狩挽歌」「時には娼婦のように」他多くのヒット曲を生み「天使の誘惑」「今日でお別れ」「北酒場」で日本レコード大賞を3回受賞。他にも同作詩賞2回、ゴールデンアロー賞、日本作詩大賞など受賞歴多数。クラシック界にも活動の場を広げ、オペラ「ワカヒメ」「静と義経」、オラトリオ「ヤマトタケル」、世界劇「眠り王」「源氏物語」などの作品がある。’98(平成10)年、『兄弟』を発表して小説家に。2000年、『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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リョウ

4
作詞家、作家として活躍した筆者の自伝的小説。一回り以上年の離れた兄は、戦争から帰ってくると人が変わったように放蕩を続けるようになった。長兄としてのプライドを誇示しながらも成功していく弟の功績をさも自分が偉いかのように取り繕う様は哀れを通り越して滑稽にすら思える。あまりにも現実離れした性格になかなかのめり込むことができなかった。2021/05/24

ホレイシア

3
笑いたければ笑いたまえ、「石狩挽歌」が大好きなのだ♪。2008/01/01

kz18

1
可もなく不可もなく、普通の大衆小説。見所は兄の破天荒ぶりのみ。2015/09/10

風華

1
お兄さんのことがいま一つ掴めなかった。弟であるなかにしさんがそうだからなのかもしれないけど…。途中で出てくる恋愛(年上の素性のわからない女性との)のほうが切なくなった。母親に何年も会わないというのもどうしてかよくわからなかった。2011/06/28

コーデ21

1
壮絶な兄弟愛なり(-゛-)2008/11/22

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