内容説明
普遍性があって便利で快適なものを生み出すのが文明であるとすれば、いまの地球上にはアメリカ以外にそういうモノやコト、もしくは思想を生みつづける地域はないのではないか。―初めてこの地を旅した著者が、普遍的で合理的な「文明」と、むしろ不合理な、特定の集団(たとえば民族)でのみ通用する「文化」を見分ける独自の透徹した視点から、巨大な人工国家の全体像に迫る。
目次
第1部(私にとっての“白地図”;韓国移民の急成長;労働力という“商品”;文明の中の職人;ベトナム難民の街;オークランドの広場で;「WASP」について;排日問題の原形;アジア特捜隊;英雄待望の国;少数民族「ゲイ」;親切文明)
第2部(人間という厄介な動物;死んだ鍋のユーモア;フィラデルフィア・資本の論理;危険な都市;アフロ・アメリカン;二十世紀は難民の時代;清教徒感覚;黒人英語;ポーツマスにて;弁護士社会;日本研究;志的復習;人間関係を求めて;独立について;貿易センターからの夕陽;ウォール街;ブロードウェイ雑感;アメリカ的善意)
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
1923‐1996。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。’66年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。’93(平成5)年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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