新潮文庫<br> 黄いろい船

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新潮文庫
黄いろい船

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101131184
  • NDC分類 913.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

60
少年の微妙な心を描いた5つの短編。「黄いろい船」の主人公は失業中の中年男性で、飛行船が飛ぶというニュースから幼時の夢に思いを馳せる、少年期への哀惜と訣別が描かれている。「こども」は、息子に愛情を持てない父親側から見た息子の問題行動が描かれている。人工受精だったため、こどもが粗暴になるにしたがって、「本当の自分の子ではないかも」という疑念がわき、ますますこどもに愛情を持てなくなる。片親で、その父親に愛されていない息子。この子の心情は描かれてはいないが、だからこそいろいろと考えさせられる。2022/11/02

双海(ふたみ)

14
「黄いろい船」と「おたまじゃくし」が好きです。また読み返したいと思います。2014/10/03

方々亭

5
「黄色い船」「こども」「指」「おたまじゃくし」「霧の中の乾いた髪」の5編。いずれも少年がテーマになってる。『幽霊』は幼年期から青年期へ至るまでの物語だし、『楡家の人びと』でも作者自身を投影した周二の少年時代が印象的に描かれていた。少年時代の気持ちをずっと意識していた作家だったのだなと改めて思った。2023/03/23

さとー

3
『男の人』と『男の子』の短編集。よってよく気持ちがわからない!あと、ひたすら暗い。真ん中の作品『こども』は読んでて辛かった。。。病みたおしてる。。。2011/05/20

なおぱんだ

2
大人になってからも心のどこかに少年の想いを持ち続ける人間の葛藤や悲哀を描いた作品が収められています。表題作は、自分の存在価値を見失った妻と幼い子供がいる失業中の男が、子どものようにすねた感情を妻にぶつけながらも、再び仕事を得ようと決心するまでの心の動きを捉えた作品です。そのほかにも、子どもをかすがいにしてお互いの想いを再生させようとした夫婦であったが、幼な子を残して妻が病死してしまい、夫とその妹の二人で育て上げようとしながらも次第に親としての感情が冷めていくその背景を描いた「こども」。2024/01/20

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