新潮文庫<br> 死海のほとり (改版)

個数:
電子版価格
¥737
  • 電書あり

新潮文庫
死海のほとり (改版)

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年04月16日 20時23分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101123189
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

戦時下の弾圧の中で信仰につまずき、キリストを棄てようとした小説家の「私」。エルサレムを訪れた「私」は大学時代の友人戸田に会う。聖書学者の戸田は妻と別れ、イラスエルに渡り、いまは国連の仕事で食いつないでいる。戸田に案内された「私」は、真実のイエスを求め、死海のほとりにその足跡を追う。そこで「私」が見出し得たイエスの姿は?愛と信仰の原点を探る長編。

著者等紹介

遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923‐1996。東京生れ。幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、11歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。’95(平成7)年、文化勲章受章。’96年、病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

210
小説は3つの時間と空間とから構成される。現代のパレスチナでの私と戸田、第2次大戦中の上智大学での私たちとねずみ(コバルスキ)、そして2000年前のパレスチナでのイエスとその周辺の人々。これらの3つの時空を貫流するもの、そして中心に位置するものは実は1つだ―すなわちイエスに他ならない。ここでの問いかけも基本的には『沈黙』と同じだ。ただ、『沈黙』が、神への問いかけだったのに対して、今回はイエスへのそれだ。それにしても、ここで描かれるイエスはなんと無力なのだろう。また、逆説的なのだが、だからこそイエスなのだ。2014/06/22

遥かなる想い

169
戦時の弾圧の中で棄教に悩む主人公がエルサレムを訪れ、真実のイエスを求め、死海のほとりをさまよう物語。私にはなじみの薄いイエスの軌跡が新鮮に伝わってきた記憶がある。あえて無力なイエスを描くことにより、 宗教の根本を描こうとしたのだろうか・・正直難しい本であった。

優希

101
イエスの足跡を辿る「巡礼」とイエスの時代を描いた「群像」が見事にフーガを奏で、イエスの姿の本質が追求されているように思えました。ここで描かれるイエスは、どこまでも哀れで弱いですが、それこそが真実のイエスであり、人々の隣人となるべきことができた姿なのかもしれません。信仰につまづいた主人公と共に見ていくイエスは、「救い主」ではなく「傍に寄り添う」イエスそのものだと感じました。それこそが周作先生の捉えるイエス像そのものなのでしょうね。2018/03/27

Gotoran

73
死海の畔を舞台に、戦時下の弾圧の中で信仰に躓きキリストを棄てようとした小説家の”私”が、イエスの足跡を求めてイスラエルを巡礼する「現代の話」とイエス・キリストが伝道のためにパレスチナを旅する「過去の話」が交互に展開していく。無力で弟子から見捨てられ惨めに磔にされたイエス。信仰に躓いたがゆえに求め探し当てたイエスの姿は福音書での力ある救世主ではなく、弱者の傍にただ寄り添い共に苦しむことしかできない同伴者でしかなかった。著者の信者としての葛藤と悟りをそのまま描写しているような作品で読み応え十分だった。2020/05/13

GAKU

68
小説家の「私」がエルサレムを訪ね、在住の友人で聖書学者の戸田とイエスの足跡を旅する『巡礼』と、ゴルゴダの丘でイエスが磔にされるまでの『群像』の二つが交錯する物語。『巡礼』ではイエスから逃れ、信仰を棄てようとしてもそうする事が出来ない「私」が描かれている。『群像』では神の子としてではなく、悩み苦しむ一人の人間としての「イエス」が描かれている。この作品でも遠藤周作氏は信仰とは?愛とは?そしてイエスとは?を読者に問いかけている。そして氏の作品を読む度にいつも私は何も答える事が出来ない。⇒2016/08/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/540765
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。