感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@80.7
57
実在の人をモデルに新田次郎が書き上げた物語。離れてしまってもザイルは切れず固く結ばれている二人の女性登山家、淑子と美佐子。新田次郎は二人の足跡を残しておきたかったんだろうな。下巻ではアイガー北壁、グランドジョラス北壁へと挑む淑子と鎌倉彫に山への想いを刻む美佐子の姿に心惹かれる。美佐子さん強い人だったのですね。2018/03/27
大阪魂
54
下巻一気読み。上でマッターホルン制覇した淑子。下ではアイガー、グランドジョラスって欧州三大北壁を制覇!でも読めば読むほどこんな氷壁のぼりってほんま人間業とはおもわれへん、おれにはよーできひんわ、ってつくづく思わされた…岩壁から落ちたとこなんかいまの自分の身につまされてうわって…北壁制覇より面白かったんは淑子、美佐子2人めぐる男たちのアプローチ合戦、2人ともこの人と?ってびっくりしたけど、やっぱ素直で丁寧が一番なんかなあ(笑)グランドジョラスでの結婚式、ドリュー西壁をとぶヘリコプター、結末哀しすぎやったね…2022/04/08
にし
42
やるせないラストです。女性が岩盤に挑み、愛する男性とザイルを組むと言うことが重くのし掛かります。クライミングと鎌倉彫りとが融合し美しい紋様が浮かび上がる。ラストの切なさは読んだ人でないと解らないかも。2015/05/18
ichi
29
淑子と美佐子のモデルとなった女性登山家がいたことをあとがきで知りました。淑子と美佐子の結末のストーリーは衝撃的でした。まさかこんなことになるなんて!新田次郎さんの山岳小説はノンフィクションのように事細かな描写であり、時間を忘れ一気読みでした。2016/08/12
リトル
19
★★★★★ 再読。淑子と美佐子の山に青春をかける姿に感動した。淑子は医師、美佐子は彫刻家を本業としながらも、実行できるのは凄いと思う。結婚すると登り方が変わってしまう!?そうかもしれない。気を使ってしまいそう。2018/01/06