内容説明
DNAの中にあって、たえずいろんな場所に潜りこみ、周囲の遺伝子に大きな影響を与える転移遺伝子(トランスポゾン)。モノよりも情報を重視し、どの分野にも好奇心を示すが深くコミットはせず、つねに移動しつづける現代の若者たちの姿を、トランスポゾンと重ね合わせ、ニューサイエンスの成果を貧欲にとりこんで、「新人類」たちの行動原理と時代の気分をわかりやすく解読する、画期的な若者論。
目次
1 “持たない”ことはこんなにも自由なのだ
2 コアレスなトランスポゾン世代は本当に頼りにならないか?
3 コミットしない世代
4 多様性を失わないことが生存の条件だ
5 細胞は驚くべき社会性を示す
6 科学は本来、ドキドキするような世界なのだ
7 旧来型人間社会のモロさと弱さ
8 量子力学的つみ重ねの世界
9 生命体の秩序体系は人間の未来志向を先取りしている
10 フレキシブルな社会がいま求められている
11 常識派と変わり種の立場が逆転していく?
12 「ナード」とその仲間たちはソフトパス思考をする
13 新しい“シンキング・ピープル”たち
14 トランスポゾン時代を卒業したい人のために
巻末インタビュー 脳の量子力学(D・R・ホフスタッター)