内容説明
毒島町の財政は破綻寸前だ。予算を根こそぎ使ったあげく、町長はポックリあの世行き。残された者たちが苦しまぎれに思いついた、観光客誘致の妙手とは…?表題作をはじめ、人の心を読んで犯罪捜査を行う刑事が活躍する「チャネリング刑事」、謎の団体「裏プロレス」の死闘を描く「闇のリング」、ジュラシックならぬ「クラシック・パーク」など、バカバカしい笑いに溢れた11編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トールパパ
6
本棚を整理していて、多分、平成9年頃にハマっていた景山民夫を再読。15以上経っていたので、有る意味新鮮に読めました。でも、昔読んだ時はもっと面白かった気がするんだけど、感受性やら感性やらが鈍くなった?2014/07/03
No.7
4
表紙が良いですね。すごく良い。ショートショートの内容はどれも…面白そうな話の導入部という印象ですね。もっと先が知りたい、ここで終わらせるのは勿体無い、という話ばかりな気がします。2019/04/27
カンパネルラ
4
短編集、筒井康隆を思い出させる、とんでもないギャグな落ちのある話が多い。しかし「真説・クジラが来る海」は素敵な話だった2006/05/02
M
3
父に貰った本(18)。面白くなってきたぞ、というところで終わってしまうことが多いくらい、1遍が短い。もうちょっと長く読んでみたかったな。話自体も軽くてサクサク進む。2019/10/08
青海老
2
景山民夫だ! って感じの短編集。ちょっと宗教色が強すぎて晩年感があるけれど、読んでいるときの頭がにやにやする感じがまぎれもなく景山民夫だ。生々しくなく現実感のある心理描写、ライトなSFもどきに対する屁理屈のような解説(あたかもスリーナインのようである)、テンポの良さそしてくっだらないオチ。やはり短編集はスピード勝負というのがよくわかる本著でもある。読んでいるだけで、景山民夫を一番よく読んでいた中学時代に戻れた気もするが、気のせいではないだろう。私の少なからぬ部分を筒井康隆と共に構成する作家のひとりである。2016/08/29