新潮文庫<br> ぼくがしまうま語をしゃべった頃

新潮文庫
ぼくがしまうま語をしゃべった頃

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  • サイズ 文庫判/ページ数 466p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101078137
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

カーヴァー、清原なつの、カポーティ、則巻アラレ、『別マ』、マルケス、中島みゆき、キャンディーズ、ゴダール、城みちる、ジム・モリスン、団鬼六、カルヴィーノ、しまうま、野田秀樹、西城秀樹、メンフラハップ、イーディ、三浦祐太朗、タカラジャイアント、ナウシカ、るそんすけざえもんのことが一冊でわかるのはこの本だけ。構想10年、伝説的百科全書エッセイ集、堂々文庫化なる。

目次

機械仕掛けの象使い
言葉に飢えていた
失語症患者のリハビリテーション
東京拘置所共和国
暴力と言葉―ある友人への手紙
「触れる」作品中心に読み解く
いま、への欲望
虹の彼方にあるものは
「冒険小説」と小説の冒険
酔書日乗
バージェスの「現代小説ベスト99」
イーディとアンディ
レイモンド・カーヴァーをアーヴィング・ハウがほめていた〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

20
☆☆☆ 対談部分はひとりよがりな言説が多くつまらなかった。軽いエッセイが高橋源一郎の持ち味であり、文学をとても身近なものに感じさせてくれるようなエッセイがやはり面白い。2019/05/06

田氏

13
カレーの話をしようと思う。それはぼくが昨日今日とカレーを食べたのもあるし、この本が34~5年寝かせたカレーだったからというのもある。作りたてのエッジイでスパイシーなカレーはナイスだし、寝かせて緩くぼやけたカレーもナイスだ。だけど高橋源一郎の仕込んだこれは、ぼくの人生くらい時間のたった今でも、ところどころスパイシーなのだ(たとえば「ドラマがタイトルで内容を全部説明するようになった」のと同じ現象が、今の小説でも起こっているように!)。じゃあそれが美味しいのかってのは、きみの好き好みであってぼくの問題じゃない。2018/12/11

ちぇけら

13
ブンガクってなんだっけ。ショーセツってどんなものだっけ。ことばって?どんどんバラバラになっていく、思考、文豪から芸能人まで、ゲンイチローさんの口から語られると、それはブンガク、ショーセツになってしまう。めちゃくちゃ面白かった。2018/08/07

Ichiro Toda

5
文学から芸能、漫画、そして対談まで様々な種類の文章が収録されている雑文集的エッセイ集。初期3部作についての言及があるものを特に興味深く読んだが、それ以外でも例えば芸能部分などはあまりに昔のこと過ぎて逆に新鮮に感じた。自分が生まれたくらいの話なのだが、今の芸能でここまで語ることがあるのかどうか疑わしいところもある。良くも悪くもエンターテイメントが限られていた時の思考だったり空気感だったりを感じて、うらやましくもありまた逆に今が面白く感じたりもする。短編な物が多く、ちょっとした時間に読めるのが良かった。2015/11/18

Bartleby

5
「失語症のリハビリテーション」語ることはなくても語り口があれば語れてしまう。それを騒音としか感じれなくなった高橋さんは失語症に陥る。しかし10年間の沈黙の後再び文章を書き始めた。その理由を「生きていたかった」からだと説明するこのエッセイを読んで、高橋さんの文章を読む時にいつも感じることの原因が分かった。読んでいるときは、いつも少し自由になれる気がする。でも感想を書こうとするとうまく書けなくなる。それは彼の言葉に対して、もっともらしい語り口で応じてはいけないという思いが自分の中に生まれてくるからだ。2012/06/14

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