新潮文庫<br> 坂本龍馬の写真―写真師彦馬推理帖

新潮文庫
坂本龍馬の写真―写真師彦馬推理帖

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101047119
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「写真撮っちくれんか」―撮影処に現れたのは蓬髪、羊羹色の紋服に、よれよれの袴の坂本龍馬その人だった。時は幕末・明治、舞台は日本の玄関口・長崎。以来彦馬の周囲には、時の重要人物をめぐる事件がつぎつぎと発生する。手掛かりは写真!風雲怒濤の時代絵巻を背景に、日本で初めてのプロ・カメラマン上野彦馬がミステリーに挑む、異色の連作時代推理小説集。

目次

坂本龍馬の写真
ビーナスの写真
人斬り半次郎の写真
幽霊の写真
凧の写真
丁汝昌の写真
ニコライ皇太子の写真

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまご

15
文庫ではなく,ハードカバーで読了.幕末~明治半ばまでを,日本初のプロカメラマンの目を通して,史実の事件も織り交ぜながら描いていきます.あの懐手の有名な竜馬の写真は,この人が撮ったんですか! 女性にだらしないところがうーん,でしたが,淡々とした筆致にごまかされた感.それよりも,時代の制限があったろうに,新しい技術に興味津々,創意工夫しながら取り入れるところ,なんでもどん欲に吸収するところがすごいなあと.そして科学者の細かい観察眼が事件解決に役立つというお約束ですね.面白かったです.2018/12/22

キムチ27

6
思ったより、かなり軽い内容。彦馬より下岡蓮杖に馴染みがあり、彦馬は名前だけ知っていたが。短編が7作入っており、史実に沿って書かれている感じだが何れも「女に、仕事に、付き合いに熱~く生きた」彦馬を彷彿とさせる。 当時の写真界の雰囲気もさることながら、丸山界隈で有名な長崎の様子が楽しめる。湿っぽい内容も多い割には何故か、からっとした文体。本妻であるムラの気持が察せられるような事が随所に出てくるが、さぞやの日々だったのでは? 2013/05/18

さっと

6
日本初のプロカメラマンと言われる上野彦馬を主人公にしたミステリー。連作の軽い読み物ながら、龍馬の撮影、金星観測、西南戦争従軍といった史実を盛り込みつつのスピーディな展開、やや女にだらしないけれども旺盛な好奇心で新時代を駆け抜けたパイオニアらしい人物描写に好感が持てる。異人さんがいて当たり前の先進地・長崎の土地柄・風土的な匂いも描き込まれていてよろしい。たまには、こういうのもいいですねぇ。2013/05/08

kanamori

0
☆☆★2011/10/18

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