新潮文庫<br> ヴィヨンの妻 (改版)

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新潮文庫
ヴィヨンの妻 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 206p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101006031
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

妻、女……それが無理なら、せめて人として生きたい。

新生への希望と、戦争を経験しても毫も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命がけで新しい倫理を求めようとした晩年の文学的総決算ともいえる代表的短編集。家庭のエゴイズムを憎悪しつつ、新しい家庭への夢を文学へと完璧に昇華させた表題作、ほか「親友交歓」「トカトントン」「父」「母」「おさん」「家庭の幸福」「桜桃」、いずれも死の予感に彩られた作品である。

内容説明

新生への希望と、戦争を経験しても毫も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命がけで新しい倫理を求めようとした晩年の文学的総決算ともいえる代表的短編集。家庭のエゴイズムを憎悪しつつ、新しい家庭への夢を文学へと完璧に昇華させた表題作、ほか『親友交歓』『トカトントン』『父』『母』『おさん』『家庭の幸福』絶筆『桜桃』、いずれも死の予感に彩られた作品である。

著者等紹介

太宰治[ダザイオサム]
1909‐1948。青森県金木村生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。在学中、非合法運動に関係するが、脱落。1935(昭和10)年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。’39年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富嶽百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失間』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

444
表題作を含めて8つの短篇を収録。いずれも、戦後の太宰自身のデカダンス生活を、手を変え品を変えて綴ったもの。意地の悪い見方をするならば、すべてこれ太宰自身の言い訳。「家庭の幸福は諸悪の本」といいながら、子どもも妻も顧みず、連夜飲み歩くのだ。芸術と小市民としての生活は所詮は相容れない。それなら独身でいればよさそうなものなのだが、太宰は日常に捉えられてしまう。その中で足掻くことにおいてしか、彼の小説が生まれてこないからだ。そして、その矛盾ゆえに彼はまた苦しみ、揚句には「子供よりも親が大事」などと嘯いているのだ。2013/03/23

ehirano1

222
標題作について。「疑うことを共通して持っている夫婦の冷やかな日常の中に疑う必要のない夫婦関係が構築され、相互に支え合って生きている幸福な夫婦」というものが描かれているように思いました。2024/02/23

酔拳

202
太宰の死の前、2年から3年前の作品・短編8編が収められています。太宰の倫理観や、罪悪感がどの作品にも、よく投影されているとおもいました。そして、文章の描写が優れていることを再認識しました。「家庭の幸福」の最後の文章がぐさりときました☆2017/09/19

ykmmr (^_^)

199
太宰治の『死生観』・『女性観』・『家族観』の投影がされている数々のお話。基本的に、物語の男性はほぼ太宰自身で、ダメ自分と対比の人物を軸に物語が進んでいく。情緒不安定気味で放蕩な作者であるが、自分なりに家族を愛し、理想の家族像を持ち、自分なりに不器用に家族に愛情を持っていたんだろう。しかし、その思いとは裏腹に、文章に否定要素を加えたり、金銭問題・異性への欲望…いわいる『本人らしさ』がまた強く文章にされ、色んな事に左右にぶれながらも、人を惹きつける小説を残し、数々の疑惑を残して散っていった作者そのもの。2021/10/25

優希

165
希望と現実への絶望感の間で揺らめいている様子がうかがえました。揺れながら新しいものを求めながら書いたんでしょうね。晩年に書かれている短編集なので死の予感すら感じさせます、最後の一文が美しい表題作は鮮やかな色彩が印象的です。家庭のエゴを憎悪し、放蕩癖のある夫と泥棒を働いた夫のために働く妻の物語は最後の一言が大きな救いに見えました。何処かでまだ生きるという希望を抱いていたように思います。闇が貫くような物語の中に時折閃光のように輝く光があるんですね。希望と絶望の狭間だからこその物語が詰まっていました。2014/09/30

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