新潮文庫<br> 少将滋幹の母 (改版)

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新潮文庫
少将滋幹の母 (改版)

  • 谷崎潤一郎
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  • サイズ 文庫判/ページ数 218p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101005096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

244
タイトルからすると少将滋幹、あるいはその母が主人公であるかのように見えるのだが、実は必ずしもそうではない。主人公ともいうべき人物は物語の中で、最初は平中、そして次に時平、さらには國経、在原(滋幹の母)、滋幹と目まぐるしく変移してゆくのである。そうした揺蕩いの時の移ろいの中にこそ、物語の実態があるのだろう。作中でも問われている不浄観とともに、王朝を舞台にしつつも、谷崎は世の無常なることを描き出してゆく。物語の中に揺曳する果敢なさと、そうであるが故に一層に「母なるもの」への回帰が描かれるのではあるまいか。2015/02/10

nobby

149
“御不浄”だいぶ前にお年寄りが口にして意味不明だった言葉…それが平安時代を舞台に浮かび上がるのが面白い(笑)ある時は色事師が口説くのに手こずる女を忘れるため排泄物からの嫌悪を試みる奇行、一方で愛しい至宝たる若き妻を奪われた痛恨や憎悪を「不浄観」なる腐朽死体への醜悪に置き換えるという狂喜。そんな苦笑や嫌気で描かれる極端かつ理解し得ぬ愛情が脇役のものであることが斬新!いや、本当に中盤まで『少将滋幹の母』の意味、そもそも誰かも分からず…それでも優しさ映えるラストシーンは印象的で、なるほどタイトルはこれ以外無い♬2020/11/26

新地学@児童書病発動中

129
一人の男性の、幼い頃に別れた母への思慕を流麗な文体で描く小説。初期の頃の文体にくらべると華麗さが抑制され、自然で流れるような日本語になっている。この小説の核は九章から十章にあると思う。ここで滋幹の父が別れてしまった妻への想いを振り切るために、死体と共に瞑想に耽ることが描かれる。グロテスクで醜い場面だが、人の命の儚さが身に沁みる。この部分があるので、前半の美しい女性をめぐる複数の男性の駆け引きの面白さや、最後の場面の滋幹が母に会う幻想的な場面の美しさが際立ってくる。→2016/08/14

優希

102
平安時代の古典に題材をとりながらも、谷崎ならではの美しい世界へ昇華させた作品だと思います。母への慕情、美女への執着を描きつつも華やかな色彩を見せてきました。タイトルにある滋幹の母はあまり登場せず、寧ろ彼女をめぐる人々の数奇な運命とその心情を描いている印象を受けます。ここにこそ谷崎が永遠のテーマとしている愛欲が込められているのではないでしょうか。2017/07/25

Kajitt22

63
日本の古典を題材に、男と女の情欲、老いと若さ、母と子の情念を描き切った日本文学の高峰に位置する作品だと思う。若く美しい人妻「北の方」を手中にする正月の宴、最愛の妻を奪われ夜の都を徘徊し荒れ野での不浄観、そして最後に描かれる母と子の邂逅。動と静、見事な日本語の文章を堪能できた。小倉遊亀の挿絵も良い。学生の頃、永井荷風や吉行淳之介はよく読んだと思うのだが、谷崎純一郎には手が伸びなかった。歳を経て読んだのが良かったのか。もう少し谷崎を読んでみたい。2020/11/17

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