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出版社内容情報
池田 邦彦[イケダ クニヒコ]
著・文・その他
津久田 重吾[ツクダ ジュウゴ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
22
壁に隔てられた頃のベルリンは、政治的な緊張の中で東西の思惑が交錯する街だったという。 本書は、東西に分断された東京で、主人公の少女は東側からの「脱出」を手配する。 彼女が働く上野駅(「十月革命駅」に改名されている)の人民食堂など、ソビエト連邦の影響が大きい街の描写も興味深い。 危険な仕事の傍ら、食堂の描写のたびに「食べ物は全部売り切れよ!」と叫ぶエミーリャのなんと魅力的なこと。2021/01/16
akihiko810/アカウント移行中
17
旧ドイツのように、戦後東西が壁で分断された日本・トウキョウを舞台に、亡命請負人「逃がし屋」エミーリャの活躍。 まず設定が面白い。東日本が共産圏になるとか、じゃあ我が家も共産圏だな、とか思いながら読んだ。鉄道ものの漫画家として名をはせた作者・池田だが、こんな話も作れるのかと思った。しかし気になったのは、以前と比べて絵が下手になったこと。資料がそろわなかったのかアシがいないのか。少年漫画(ゲッサン)で絵の劣化は致命的だと思うのだが…。エミーリャの活躍は気になるが、結構想定内のレベルで話は続くかも 2021/04/23
kenitirokikuti
14
著者の過去作は『シャーロッキアン!』で知っていたが、メインは鉄道の方ということも知っていた。他の本のレビューを見ると、工業デザイナーだったそうな(Nゲージとかだろうか?)▲本書はソ連に詳しい元ライトノベル作家?の津久田氏を監修に(『テールエンド―海賊放送アプリコット通信』を買った覚えある)、日本が東西分割された世界を描く。ヒロインは東から西への逃し屋のひとりである。この設定だと、最後は死ぬか亡命するしかないので辛い▲また、探偵小説として眺めても、まだまだやりようがあるもんだなと思いました。2020/02/15
電羊齋
13
日本東西分断ものはよくあるが主人公のキャラクターとその周りの社会状況はよく作り込まれていて、引き込まれるものがある。作者及び監修者がソ連・共産圏・中国をよく研究していることが感じられた。作中の街角のロシア語・日本語併記もアクセントになっている。自分も以前ロシア語を学んだことがあるので面白く読めた。2020/02/22
ジロリン
12
あの<ほのぼのマンガ>の池田邦彦が、仮想歴史モノで美少女が主人公…しかも<お色気シーン>つき!w「いったいどうい事になるんだ!?」と思いつつ読み始めたが…面白い!協力者がいるようだが、緻密に構築された<東西分断された戦後日本>の世界観(主に東側)だけでも興味深い。そこに加え、池田氏お得意の<テツ>ネタを絡めたトリックの数々も面白い。作者が自ら述べてる「少年マンガに不可欠なお色気要素」は、頑張ってブっこんではいるものの、これに萌えるか?と言われると…かなりマニアックな人限定かなwそれも微笑ましいのだが♪2020/03/22