出版社内容情報
あの山にはすごいひみつがあるらしい
がまおじさんの山にのぼりたいけど、がまおじさんが怖くて、言い出せないたろう。そんなある日、愛犬まるがおじさんの家に飛び込んでしまった!さあどうしよう。
【編集担当からのおすすめ情報】
森環さんの使用する色を抑えた鉛筆画は、独特な雰囲気を醸しだし、見ているものをワクワクさせます。山の道の両側に生える鬱蒼とした木々や、町やお店に登場するエキストラ(?)の風貌、お店などの建物のアイデアあふれる造形など、お話以外にも注目点がたくさんあるので、何度も読み返して欲しい絵本です。
内容説明
みんなだいすきなあのやまにのぼったことがないのはぼくだけみたい。だってがまおじさんってみるからにこわそうじゃない?
著者等紹介
森環[モリタマキ]
1965年、北海道釧路市生まれ。独学で鉛筆画を学び、2006年より作品発表を開始。札幌市とその近郊にて、個展を中心に活動を行う。2013年、ボローニャ国際絵本原画展入選。2015年、Lirabelle社(フランス)より初めての絵本『Tilde `a travers bois』出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
39
角野さんとの『靴屋のタスケさん』の絵の方という認識で手に取ったが楽しい絵本だった。人だの人じゃない者だのが普通に一緒に暮らす世界。緻密で少し薄いベールを通したような絵でとても自然に思える不思議。厳めしいがまおじさんが苦手で、おじさんの山に登りたいけど登れない「たろう」君。逃げた子犬の「まる」を追いかけているうちに・・。山から見下ろす街は「絶景」。たろうの散歩道やまるの走った道がたどれるのも嬉しい。裏の見返しまでじっくり楽しめます。おじさん、がまだけに虫を見るとついベロリだがお弁当は普通のご馳走で安心した。2022/03/18
ヒラP@ehon.gohon
29
スモークがかかったような風景の中で、不思議な物語が展開されます。 夢の世界のようです。 がまがえると美人の奥さんは、実在人間の化身のようです。 どこか懐かしい原風景のような世界で、様々な化身が見え隠れしています。 がまがえるの山から見下ろした景色も、何かを象徴しているようでした。 とりあえず、絵本の中にどっぷりと浸かってみることにしましょう。2022/05/04
Takanori Murai
19
森環さんの個展(金沢市ガレリアポンテ)へ行ってきました。森さんの鉛筆画は独特の世界で、以前からファンです。この作品んは絵だけではなくストーリーもご自身の作。ちょっと怖いがまおじさん。たろうくんはがまおじさんのやまに登ってけしきが見られるのか。原色くっきりの絵本とは違い、ほんわか優しい感覚の一冊。2021/10/30
みーなんきー
13
絵はとても丁寧できれい、ただストーリーのテンションが、上がったり下がったり、しかもなぜここで⁉️と理由なく疲れる。描きたい絵を描いてから、文章を考えたのかな?2022/04/27
みよちゃん
13
なんとも不思議なストーリー。絵も人間とそうじゃない動物が混在して、やまへ行く。その眺め、なるほどとなる。2021/11/06