出版社内容情報
日本の伝統色・慣用色358色を取り上げ、色相順に色見本を示しました。それぞれ簡潔な解説文を付したほか、その色が古来どのように用いられてきたか、古典から現代文学まで豊富な引用文で示します。
内容説明
最新の印刷技術によって、微妙な色合いの違いを初めて見ることができる。伝統色名から現代色名まで、その解説は語源や背景の説明にも及ぶ。古典、現代文学その他の文献例を読むと、色が言葉になって生きてくる。代表的な三属性値(マントル値)と印刷データが、色の違いをより明確にする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅葱@
45
時代物を読んでいる途中に、着物の色「江戸茶」が出てきて検索。明るめの茶でしっかりめの感じでした。ふむ、ふむ。と、他の頁もめくってしまいました。色見本と色の説明だけではなく、古典から近代の「文学作品から採取した用例」がすごいです。色名目次に並ぶ和名の漢字を見るだけで吸い込まれそう(笑)2014/08/16
momogaga
41
積ん読解消。古典や近代文学からの引用はそれぞれの色に対して理解が深まります。ちなみにわたしの好きな色は「秘色」です。2020/02/09
momogaga
39
様々な色を楽しむきっかけを作ってくれた本。風景、文学、そして心模様。2020/07/18
リデル
30
美しい色見本。なかなかイメージ出来ない名前の色が分かって楽しい。日本の色の名前は美しい。2016/02/28
みつ
5
358色の色見本と名前を眺めているだけでも楽しい。そのうえで、①各色が日本文学の中でどのように用いられたかが詳しく記され、巻末には②色の由来による分類一覧、③主要文献一覧も掲載されているので、事典としての機能も充実。さらには④JIS規格にある色かどうかも区別され、⑤色を決定する場合の3要素、色相、明度、彩度の値も各色示しているので、本の印刷が褪色しても(その気になれば)再現可能(のはず。)。三十数年前から本棚の一番いい場所を占め、折に触れ開きたくなる本。色鉛筆や色インクを集め続ける元凶になった本でもある。2021/02/01