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内容説明
弟の祐の世話にかこつけて、できたばかりのお絵かき教室『アトリエファミーユ』を訪れた真深。彼女はそこで、子どもはみな魔法使いなのだと言う不思議な少女、砂夜と出会う。天使のように無邪気な笑顔、魔女のようにやさしく大人びたほほえみ。砂夜の魅力に惹かれる真深。それから二週間後、祐のクラスの生徒全員が図画工作の授業中に突然消える事件がおきる。祐の絵をあやしくみつめ、砂夜は言う。「これはいのちの美術。無垢なるたましいの魔術」。秘密の美術協会『ジェルミナスィオン』と怪獣画伯のまー君を巡る三編の物語。
著者等紹介
灰原とう[ハイバラトウ]
第3回電撃コミックグランプリで優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋庭誠
2
【文章の作品としてはやや不適?】☆4 子供の創造力とかいろいろ詰め込んだおはなし。ただ、これは漫画とかの絵が多い媒体を通して発表(されてるけど)した方がよかったんじゃないかと。想像がしにくいのが難点か。2013/03/17
からすとうさぎ
1
たいへんよい作品。子供への優しい眼差しで満ちあふれつつも、どこか原的衝動の力強さを感じる。2009/10/06
鑑真@本の虫
0
ライトノベルに仕立てた児童文学といった感じ。 子供の創造力に目を向け、まるであたたかく優しい眼差しで見守るかのように、丁寧に書き上げられている。 時に、ハッとするような着眼点から描かれる幼少期の絵や図は、その直情ゆえの力強さがある。 そうしたものを書き表すことで、子供の繊細で儚い感性を表現しており、ライトノベルというカテゴリーにありながら、まさしく児童文学としての良さを発揮している。 それ故に、一話一話のエピソードが尊いものに感じられる。 まーくんの話が特にオススメだろうか。 一読の価値はある。2014/08/30
灰月
0
小学生。ボクっ娘。百合。第一話は百合でした。2013/12/31
あかふく
0
ライトノベルというよりは、本当に児童文学に近いような印象。良い意味で、子供の想像力が用いられているようにも思えたのは、絵が現実化することの逆として絵の世界に入る時、「自分を書き込む」、「自分を鳥になぞらえる」という表現が出てきたゆえ。キャロルがアリスを鏡の国に送り込む時には、「ごっこ遊び」が重要であった、というエリザベス・シューエルの論(『ノンセンスの領域』)もあるゆえ。2012/05/23