小学館文庫
草枕

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094086270
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

本書が『神様のカルテ』を生んだ―夏川草介

“この小説が、(シリーズ100万部のベストセラー)『神様のカルテ』を生んだ。
――夏川草介
山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。
俗世から離れようと、旅をする画工は、山中の温泉宿に滞在し、那美という女に出会う。出戻りである那美は美しいが、少しエキセントリックなところもある。
画工は、那美に「自分の画を描いてください」と頼まれるが、なかなか気持ちが進まない。那美の従兄弟である久一が満州戦線に徴集されることになり、画工は彼女とともに駅へ見送りに行く。その際の一瞬に見入った画工は、彼女を画にすることができるよう思い始める。
言葉そのものの魅力に満ち溢れた、漱石文学の最高峰!

【編集担当からのおすすめ情報】
『神様のカルテ』に大きな影響を与えた名作中の名作です!
特別解説は夏川草介氏(『神様のカルテ』著者)が担当。
(「解説にかえて―『草枕』から漱石の世界へ―)収録!
カバーイラストは、『神様のカルテ』と同じく、
人気イラストレーターのカスヤナガト氏が担当!
分かりやすい新注釈付きでおくる、
読みやすくて親しみやすい、新しい『草枕』の誕生です。

内容説明

―山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい―。俗世から離れようと旅をする画家は、山中の温泉宿で那美という美しい女に出会う。シリーズ百万部超のベストセラー『神様のカルテ』に大きな影響を与えた名作中の名作を、新版としてフルリニューアル。分かりやすい新注釈付き、文字が大きくて読みやすい新しい『草枕』の誕生。

著者等紹介

夏目漱石[ナツメソウセキ]
1867年東京生まれ。東京帝国大学英文科卒。英国留学後の1905年、『吾輩は猫である』を発表し、評判を呼ぶ。その後も『坊ちゃん』『三四郎』『こころ』など数々の名作を発表。国民的作家となる。16年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ykmmr (^_^)

128
父にこれを読んでいる事を話したら、「大作じゃない。」と言われた。しかし、「大作」なのは分かるのだが、内容の理解は出来なかった。夏目とはまずまずの相性とは思っているので、それが若干ショックだが、解説の夏川さんも、これを読んだ他の読者さんたちも同じように思っているから気は楽である。だが、不思議と最後まで読む事に『苦労』はしなかった。歴史が得意なので、その内容が理解出来るのはあるが、作者の語彙力・文章力・表現力の賜物であろうか?これも、夏川さんが同じ事を言っているわけで。作品的には好きなので、また読みたいな。2022/04/27

森の三時

47
100年以上前に書かれた日本語を読むことの意義を再確認しました。高校生で初めて読んだとき、主人公の繰り返される芸術論や人生論的な行が難しくて途中で挫折し、夏目漱石の小説の中で読みやすい方ではないという印象でした。今回読み切りましたが、軟らかい食べ物ばかり食している私には噛みごたえのある日本語であることには変わりません。けれどよく噛んでみると無二の味ということがわかりました。教養、観察力、分析力、語彙力、表現力、無駄のない機能美のような文章、漱石は偉大だと改めて感じました。那美さんの行はもちろん甘美。2020/01/12

五右衛門

44
言葉の難しさに溺れるところでした。2017/03/07

佐々陽太朗(K.Tsubota)

35
所詮、人の世は何処に行っても同じなのだ。であれば、私は『草枕』あちこち持ち歩き、気が向いたときに適当なページをひもといてみよう。何度も読み返すために最新刊の文庫本を買った。この本がボロボロになれば、少しは私にも漱石先生の考えが理解できるようになるのだろうか。一度読んで解らないものは、何度読んでも解らないかもしれないけれど。2011/07/18

いおむ

27
読み切った。冒頭の名文がこの『草枕』の出であると恥ずかしながら知らなかった私ですが、これが夏目漱石読書四作目。いつもながら予備知識をほとんど持たずとびこんだ世界に幻惑されつつもまた魅了され読み続けた。解説を読み、この小説はどこから読んでもよいという、又作中にそれとなくその場面があった。まさにそう思った。これはそういう小説でそういう楽しみが出来る作品である。確かに。2023/10/19

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