出版社内容情報
米国に本部を置く国際企業の日本支社、日本ワーナー・パーク。1970年、経理本部長に就任した池田岑行は、その卓越した財務戦略で人事抗争を生き抜き、やがて”奇跡のCFO”と呼ばれる存在に成長する。
内容説明
一九七〇年、世界的コングロマリット「ワーナー・パーク」の日本法人に経理本部長としてヘッドハンティングされた池田岑行は、入社早々にしてメーンバンクの変更、経理部門の再編など、停滞していた社内に次々と改革を成し遂げる。しかし、その裏で彼を待ち受けていたものは、追い落としを図ろうとするライバルたちの卑劣な罠だった―。公私混同著しい上司との対決、陰謀と策略渦巻く、一瞬の隙も許さぬ人事抗争、相次ぐCEOの解任…。“非情の外資”を、その卓越した財務戦略で三十年にわたって生き抜いた唯一無二の日本人、「奇蹟のCFO」と呼ばれた男の目をとおして見た、巨大外資企業の真実。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京生まれ。専門紙記者、編集長を経て1975年、『虚構の城』で作家デビュー。企業・経済小説の第一人者として綿密な取材に基づく問題作を次々と発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジェンダー
5
外資系というのは実力主義で年齢関係なく、出世したり、給料がたくさん得れる反面、外からもスカウトしてきますが、主人公は年上の部下を持つわけですが、それでの妬みや排斥しようとする人がたくさんいるが、本社の重役が飛んできて逆に妬んだ側が排斥されるほどの信頼感。ものすごい仕事が出来るけど遊びもしっかりするそういったすごい経理責任者が実話というのが驚きです。しかも綿密取材もされているのが伝わってくるし読みやすい。2013/06/19
Ukati
1
経理に限らず、どこの部署にいっても組織全体のことを考えられる人が強い。 それを評価しない会社にいてもしょうがないとも割り切れるきっかけになったりして。2019/03/06
kawara26
1
大好きな高杉良氏の作品。2005年を皮切りに1970年代から始まる小説なので、本当は新刊時代に読んでおくべきだったかもなのですが...でも、内容面や高杉作品好きにはあまり関係ないかなぁってぐらい引き込まれて、一気に読んでしまいました。外資、経理に属していない社会人でも読んでいて唸ってしまうんじゃないでしょうか?オススメです。2016/11/13
mie
1
題に惹かれ読みましたがちょっと肩すかしでした。面白いですけれど。2013/07/07
Hideto Takahashi
1
外資系の1社で30年もCFOを続けた奇跡の人の物語。 実力で就任したら部下が大学の先輩。嫉妬から様々な嫌がらせを受けるが、意に介さず勝利。その後も本部から落下傘で来る社長や役員との暗闘をリアルに描く。 しかし、男の嫉妬は怖い…2012/08/14