小学館文庫<br> 柳生十兵衛死す〈下〉

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小学館文庫
柳生十兵衛死す〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094035629
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

250年の時空を超えて飛び交う二人の柳生十兵衛!

十兵衛のそばで金春竹阿弥の声がした。「十兵衛さま、あなたさまはご先祖の満厳さまに変身されたのです!」「冗談ではない、前の帝・月ノ輪の宮とお前の伜・金春七郎に御水尾天皇が刺客を放たれたので、助っ人に乗り出したとこだぞ!」そして竹阿弥も世阿弥に変身していた! 天皇の地位、幕府転覆をねらう大陰謀に、足利義満、一休、後水尾天皇、由比正雪、紀伊大納言頼宣がからむ。柳生十兵衛の剣と人間臭さを描く時代小説!。解説・小沢章友。

内容説明

十兵衛はふしぎな感覚にとらえられていた。謡の声、笛、鼓が耳の奥で響いている。金春竹阿弥の声がした。「十兵衛さま、あなたさまはご先祖の満厳さまに変身されたのです!」「冗談ではない、前の帝・月ノ輪の宮とお前の倅・金春七郎に後水尾天皇が刺客を放たれたので、助っ人に乗り出したとこだぞ!」。そして竹阿弥もなんと世阿弥に変身していた!天皇の地位、幕府転覆をねらう大陰謀に足利義満、一休、後水尾天皇、由比正雪、紀伊大納言頼宣がからむ。剣豪柳生十兵衛の剣と人間くささを描き、奇想天外かつ幽玄な究極の時代小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヨーイチ

21
題名通りヒーロー柳生十兵衛の最後の戦いが描かれている。後期の作品なので忍法はあまり出てこない。(と言ってもいいと思う)SFで云うところのタイムトラベル物で十兵衛が時空を超えて豪剣を振るう。物語が進むにつれて、何でも有りになって行くのは本作でも健在。作者のノリツッコミ割合が増え(これが面白い)キャラクターが善悪軽重を問わず狂騒的になって行く。謡曲での会話、アクションシーンで、一休が太平記語りで伴奏するのが、下らなすぎてビックリ!というか異次元的な面白さ。続く2014/04/11

ひこまる

8
巻頭の人物紹介と冒頭にて速攻でオチは読めてしまったがw(なので山風にしてはラストが少し中途半端か?)、それでも最後まで手に汗を握って読破してしまった。能がタイムマシーンねえ・・・考えたこともなかったわw一番ショックだったのはこれが三部作完結ということだけでなく、山風最後の作品だったということ・・・2012/02/05

Ribes triste

7
最後まで奇想天外でした。最後までこんな本が書けた風太郎は凄い。2015/05/05

はまちゃん

6
室町時代と江戸時代のそれぞれの時代を生きた二人の柳生十兵衛が過去を呼ぶ夢幻能により入れ替わってしまう伝奇小説の下巻。室町では足利義満やその息子 義円、南朝の生き残りたちの陰謀に巻き込まれ、江戸時代では法皇や由井正雪の陰謀に巻き込まれた十兵衛が活躍する。その傍若無人の振る舞い、そして比する者なき剣術は読んでいて心地よい。時々、どっちの時代の話なのか頭が混乱したが、楽しく読み終えた。読後に南北朝時代をちょっと勉強したが、結構複雑な時代だったのですね・・・2020/12/25

ペペロニ

6
能をタイムマシンとする発想はすごかった。三部作の最後としては、前2作が強烈すぎて、少し大人しい内容とも思えた。二つの時代の展開を盛り込みすぎたのか、ラストが少し物足りなかった気がする。でも、面白くなかったというと、そうではなく、山風作品切ってのヒーロー、十兵衛の圧倒的な強さが描かれた戦闘シーンは熱かった。2013/05/17

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