小学館文庫<br> 逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎

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小学館文庫
逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094020045
  • Cコード C0121

出版社内容情報

封印された歴史をウラ側から読み解く第4弾!

日本人の「平和意識」には、ケガレ思想に基づく偏見があり、特に軍隊というものに対する見方が極めて厳しく、「軍隊無用論」のような、世界の常識では有り得ない空理空論をもてあそぶ傾向が強い。また、差別意識を生むケガレ忌避思想を解明し、その精神性の本質に迫る。第一章/『古今和歌集』と六歌仙編・"怨霊化"を危険視された政争の敗者、第二章/良房と天皇家編平安中期の政治をめぐる血の抗争 ほか全七章。解説・川村亨夫。

井沢 元彦[イザワ モトヒコ]
著・文・その他

内容説明

日本人の「平和意識」には、ケガレ思想に基づく偏見があり、特に軍隊というものに対する見方が極めて厳しく、「軍隊無用論」のような世界の常識では有り得ない空理空論をもてあそぶ傾向が強い。また、なぜ世界でも稀な「部落差別」が生れたのか。差別意識を生むケガレ忌避思想を解明し、その精神性の本質に迫る。

目次

『古今和歌集』と六歌仙編―“怨霊化”を危険視された政争の敗者
藤原摂関政治の興亡(良房と天皇家編―平安中期の政治をめぐる血の抗争;『源氏物語』と菅原道真―ライバル一族を主人公にした謎;「反逆者」平将門―初めて武士政権の論理を示した男)
院政と崇徳上皇編―法的根拠なき統治システムの功罪
武士はなぜ生まれたのか編―「差別」を生み出したケガレ忌避信仰
平清盛と平氏政権編―「平家滅亡」に見る日本民族の弱点

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

128
この第4巻は、平安時代の終わりと平家の盛衰が描かれています。古今和歌集や源氏物語など、また平将門や崇徳上皇について述べられています。まあ結構問題含みやたたりなどがあるので比較的様々な解釈がしやすいのだろうと思われます。それにしても井沢さんは現在の政治に物申したいことがあったのでしょうね。この歴史について述べながら結構現代政治の批評も行っています。2016/03/15

takaC

66
3巻に引き続き「怨霊」を語る回。「穢れ」も「言霊」も腑に落ちてしまう我はtypicalな日本人なんだな。2017/08/05

竹城 俊之介

65
「六歌仙は、いうほど歌の名人ではなかった」ってトリビアですね。紀貫之による古今集序文の六歌仙の批評文が、まあまあ辛口なんでビックリしました。特に喜撰法師と大伴黒主は作品少なすぎて、名人とは言えない。ならば、なぜそんな6人が六歌仙に選ばれたのか?これが最初の謎。 桓武天皇が廃止して以降、平安時代は軍隊なき時代だった。そんな国は日本だけ。現代の憲法9条とならべて、軍隊なき国家の特異性が語られます。 言霊と怨霊と穢れの概念からみた、井沢さんの歴史観は一本筋が通って見えてきます。「崇」の諡号の分析は興味深いです。2020/12/30

Shoji

64
前半は冗長でした。ですが、後半、戦争と平和についての叙述あたりから面白くなりました。憲法や自衛隊の議論は単純に考えた方が良さそうですね。ニッポンの平和ボケの様子を改めて思い知らされました。2017/11/13

ひろき@巨人の肩

41
前半は「古今和歌集」、「源氏物語」に見られる怨霊・言霊信仰の解説で読むのに時間がかかったが後半は鳥肌モノ。やはり日本史には現代日本人のルーツが隠されていると確信する。ケガレ思想が生む歪んだ絶対平和主義と差別意識。摂関政治と院政にみる影の権力争い。平氏に欠けていたグランドデザイン。現代日本の縮図を見ているようだ。院政の中で生まれた絶対的な専制君主・白河法皇の2つ犯した不徳「崇徳天皇」と「平清盛」が中世における皇室の衰退を招いてしまったという事実。慢心というのは非常に恐ろしい。2015/09/02

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