出版社内容情報
文部省唱歌「故郷(ふるさと)」誕生の秘められたドラマ
長野県内の小学校教師だった国文学者・高野辰之は、向学心に燃えて故郷を飛び出したものの、志を果たせず文部省の下級官吏になっていた。作曲家・岡野貞一は鳥取県の没落士族の家に生まれ、飢餓線上をさまよったがやがてキリスト教会に引き取られて賛美歌と出会い、その後東京音楽学校に入学、さらに母校で教鞭をとっていた。「文部省唱歌」として広く知られている「故郷」の他「春がきた」「春の小川」「朧月夜」はこのコンビによる作品である。この二人に加え、ミス上海、シルクロード探検隊といった二人をとりまく絢爛たる群像を追いながら、私利私欲だけでは前に進めないときがあった明治という時代の「夢」を浮き彫りにしていく。
関川 夏央[セキカワ ナツオ]
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鹿島 茂[カシマ シゲル]
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船曳建夫[フナビキタテオ]
編集
大岡 玲[オオオカアキラ]
編集
猪瀬 直樹[イノセ ナオキ]
著・文・その他
内容説明
「こころざし」を、ふたたび。私利私欲だけでは前に進めない時があるから―。ミス上海、シルクロード探検隊、そして唱歌…。明治の夢に憑かれた絢爛たる群像のなかに「故郷」誕生の謎が隠されていた。
目次
第1章 いつの日にか帰らん
第2章 思ひいづる故郷
第3章 夢は今もめぐりて
解題
著者等紹介
猪瀬直樹[イノセナオキ]
1946年長野生まれ。『ミカドの肖像』で87年第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識に捉われないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ三島由紀夫伝』『マガジン青春譜川端康成と大宅壮一』『ピカレスク太宰治伝』の作家評伝三部作が話題に。2002年6月、道路関係四公団民営化推進委員に任命された。政府税制調査会委員、日本ペンクラブ理事・言語表現委員長、日本文芸家協会理事、国際日本文化研究センター客員教授、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍している
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へくとぱすかる