出版社内容情報
ミカドの国を跋扈する映像メディアの正体
戦後、マッカーサーは自らの尊大な姿を見せることで日本を支配し、逆に昭和天皇はまったく無防備なまま登場、それが日本人のイメージを決定づけた。力道山はアメリカでただ強くなるだけではなく、テレビを通して強く見せることを学んで帰国し、熱狂的なブームを引き起こした。演出があるのがわかっていてもなお、映像の持つ力は強い。それをいち早く察知し利用しようと行動を起こした人々が結果的に"第4の権力"を支配、莫大な利権を獲得していく。正力松太郎や田中角栄を「テレビ」という観点から捉えることで、新しい「日本の近代」もみえてくる。1990年代に上梓された名著に、その後のメディアの変遷を追った増補版(約80枚)を加えた完全版。
関川 夏央[セキカワ ナツオ]
編集
鹿島 茂[カシマ シゲル]
編集
船曳建夫[フナビキタテオ]
編集
大岡 玲[オオオカアキラ]
編集
猪瀬 直樹[イノセ ナオキ]
著・文・その他
内容説明
なぜ誰もが同じ価値観につつみ込まれてしまうのか?ブラウン管の背後に蠢く有名無名のさまざまな人びとの野望―。そしてIT時代へ。
目次
第1章 遠視鏡の夢
第2章 アメリカの光
第3章 日本式ネットワーク
終章 最期の開局
増補 インタラクティヴな展開へ
著者等紹介
猪瀬直樹[イノセナオキ]
1946年長野生まれ。『ミカドの肖像』で87年第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識に捉われないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ三島由紀夫伝』『マガジン青春譜川端康成と大宅壮一』『ピカレスク太宰治伝』の作家評伝三部作が話題に。作家活動のほかにメールマガジン「日本国の研究・不安との訣別/再生のカルテ」の編集長。行革断行評議会委員として特殊法人等の民営化に取り組む。政府税制調査会委員、日本ペンクラブ言論表現委員長、国際日本文化研究センター客員教授、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍中
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