内容説明
２０１２年秋、「１３億人の頂点に立つ男」が誕生する。中国研究、中国ビジネスの必携書。次期中国国家主席、世界初の本格評伝。
目次
プロローグ 次期ナンバー１にのし上がったダークホース
第１章 革命闘士だった父母と悲運の文革時代
第２章 下放時代と転機になった清華大入学
第３章 父の復権と秘書時代
第４章 飛躍の基礎をつくった地方幹部時代
第５章 妻・彭麗媛との馴れ初めと習近平ファミリー
第６章 最高指導者を目指し「習近平閥」形成
第７章 虎視眈々と逆転をねらう李克強という男
第８章 １３億人の頂点を目指す最後の派閥抗争
第９章 失敗に終わった“お披露目訪日”
エピローグ 肉声から分析する習近平の政治哲学
著者等紹介
茅沢勤［カヤサワイズル］
１９５７年、東京都生まれ。１９８２年、中国北京語言学院留学。帰国後、日中関係の商社に勤務。後に全国紙の新聞記者となり、中国や香港、台湾などで取材活動に従事。米国ジョージタウン大学、ハーバード大学に留学。新聞記者として活動する傍ら、中国問題の専門家として雑誌などで論文、レポートを発表する（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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Nak34
14
２０１２年に中国共産党総書記になる予定の習さん。中原の虹が終わったあたりからの近代中国史をおさえとかんと分からんね。その人の実力もさることながら、人脈、血脈、地脈が網の目のように絡んでいる。世界の中心としての中国。ここ１０年を左右させる人物。2010/12/07
バトルランナ－
7
3.8点。 窯洞（やおとん）住まい 中国共産主義青年団への加入申請８回目で許可。 最初の一言。声楽には歌い方がいくつあるのですか❓ プロの声楽家として扱った事がうれしかった。あなたは今、どんな歌を歌っているの？ 国民的スターに媚びていない。 結婚して20年以上も、近平の方があの彭 麗媛（ほう れいえん）の夫と呼ばれる関係だった。 江沢民に気に入られたのが決定的な要素。 習近平が初めて日本に来て訪れたのは長崎県2023/03/17
p.ntsk
4
習近平の経歴が綿密な取材に基づいて詳細にレポートされています。党幹部の子弟でありながら下放を経験。その上自ら（いろんな思惑はあったにせよ）地方勤務でのキャリアを選択。人たらしであり人脈作りが上手。上海閥、福建閥、太子党、人民解放軍、清華大閥など多岐にわたる支持基盤を持つ。エリート官僚然としたライバル李国強とは違ってシャープさは感じられないものの泰然としたおおらかさを感じる。共産党最高幹部にあっては珍しくお金にはクリーン。ある意味真っ当な共産主義者。だからこそ体制を維持する為には強硬手段も厭わない。（続く）2013/02/18
セタッチ
3
中国13億人のトップってどんな人？何考えているのか？を知りたい。生い立ちは〈八大元老の父〉〈母と姉弟〉〈有名歌手の妻〉〈習家の家風〉〈習近平の経歴〉〈ライバル争い〉〈習近平派閥〉などなど。中国共産党の歴史は〈毛沢東と文化大革命〉〈歴代共産党トップ〉〈父の復権〉〈遠華事件〉〈特例会見〉などの背景に習近平がどうしてきたのか書かれている。習近平は父に｢質素倹約｣｢団結が大切｣と共産主義を叩き込まれて貧しい農村での下放生活と温和な人柄で成長し人脈でトップへと登りつめた。ここまでは立派でした。続きを読んでみたい。2021/02/06
じむくろうち
3
保守系雑誌「ＳＡＰＩＯ」の連載に加筆されたものであること、「正体」というタイトルなどから、よくある嫌中国の立場から書かれたものと思って読んだが予測ははずれた。さまざまな文献にあたり、習近平の実像に迫った秀作だ。中国で共産党幹部にまで上り詰めることの大変さ、共青団対太子党・上海閥の権力闘争など現代中国の一面がとてもよくわかった。1カ月ルールに違反して天皇と面会、天皇の政治利用と騒がれた事件はよく覚えているが、その裏話が克明に書かれていて興味深かった。中国入門書の一つとしてお勧めだ。2014/05/03
