「歴史の終わり」と世紀末の世界

「歴史の終わり」と世紀末の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093894111
  • NDC分類 304
  • Cコード C0030

出版社内容情報

いま世界で最も刺激的な活動を展開する11人の論客、フクヤマ、ジジェク、サイード、リピエッツ、ボードリヤール、バラード、ヴィリリオ、ギュンター、ロトランジェ、リオタール、柄谷行人と語り合う対論集。

1989年の夏、フランシス・フクヤマの『歴史の終焉』が全世界にセンセーションを巻き起こしたが、民族や宗教をめぐる対立が世界中で再燃し、当初の楽観的見通しは完全に覆された。世紀末世界はどこへ行くのか。ニューアカデミズムの旗手・浅田彰氏が「歴史の終わり」の著者フクヤマ氏を皮切りに、いま世界で最も刺激に満ちた議論を提起している論客・理論家11人と展開した対論集。

内容説明

冷戦後の世界はどこへ行くのか。フクヤマ、ジジェク、サイード、リピエッツ、ボードリヤール、バラード、ヴィリリオ、ギュンター、ロトランジェ、リオタール、そして柄谷行人。日本の若き知性が、いま世界で最も刺激的な議論を展開する11人の多彩な論客と語り合った初の対論集。

目次

第1章 歴史の終わり?(フランシス・フクヤマ)
第2章 「世界新秩序」の内部と外部(スラヴォイ・ジジェク)
第3章 歴史の袋小路をぬけて(エドワード・サイード)
第4章 ベルリン‐バグダッド‐リオ(アラン・リピエッツ)
第5章 シミュレーションの彼方に(ジャン・ボードリヤール)
第6章 メディア・ランドスケープの地質学(J・G・バラード)
第7章 「事故の博物館」のために(ポール・ヴィリリオ)
第8章 芸術とは、別の手段による戦争の継続である(インゴ・ギュンター)
第9章 アメリカは退屈で死に、日本は虚無をぬくぬくと生きる(シルヴェール・ロトランジェ)
第10章 アドルフ・ヒトラーからマイケル・ジャクソンへ(ジャン‐フランソワ・リオタール)
第11章 「ホンネ」の共同体を超えて(柄谷行人)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

11
歴史の終わりという命題に対して、フクヤマ本人も含め「?」を投げ掛け、現代史でいかに批判的知性は成り立つか、ということを考えた対談が揃っている。ジジェクやサイードが文化と政治の問題について鋭い視点を持っていて面白い。ボードリヤールやバラードは相変わらずというか、浅田彰ちょっと引いてないか。ヴィリリオといい物凄いレトリックである。内容はかなり濃く、また浅田彰の意外な社交性、インタビュアーの力量が出ていて面白い。やはり歴史の終わり論の起源には、コジェーヴだけでなくニーチェもあるようだ2012/07/23

hikarunoir

1
当事者らを巡る「終わりの成否」についての対談。立場の違いを超え共通の懸念は「アメリカの死/日本の倦怠」の原理でさらに悪化中。2015/10/07

🌲🌲

0
難しい。最後の章は日本人同士だから比較的掴みやすく、読み応えがあった。理念の偽善を嫌い、シニカルにホンネに居直る露悪趣味の共同体が伝統的に作られている日本。インテリぶるインテリ。2022/04/27

まれむりん

0
父親の書棚から拝借 90~94年の対談集であるため、時代が一つ違うのを感じつつも、やはり面白い。相変わらずなボードリヤールと、あくまでクールを通す浅田の微妙な距離感が笑える2009/01/02

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