奇跡の教室―エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093881630
  • NDC分類 375.8
  • Cコード C0095

内容説明

橋本武、98歳。昭和9年、旧制灘中学に赴任。戦後、1冊の文庫本『銀の匙』を3年かけて読みこむ授業を実践。公立高のすべり止めだった灘校を一躍、東大合格日本一へ導く。その後、『銀の匙』の生徒たちはニッポンのリーダーへ。伝説教師の言葉・人生からひもとく脱「ゆとり教育」への解答、そして21世紀に成功するための勉強法『スロウ・リーディング』の極意に迫る。

目次

第1章 「追体験」が風を吹かせた
第2章 「エチ先生」以前
第3章 『銀の匙研究』ノート
第4章 主人公との往復書簡
第5章 横道こそが王道
第6章 『銀の匙』の子どもたちの快挙
第7章 見果てぬ夢

著者等紹介

伊藤氏貴[イトウウジタカ]
昭和43年生まれ。文芸評論家。都内私立中・高一貫校の英語教師、予備校教師等を経て、明治大学文学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よむよむ

40
その時代にその教師、その作品との出会い。まさに奇跡だった。『なんとなくわかったで済まさない。』『個性を大事に。その先に議論がある。』『時間と手間をかけてじっくりと育てていけば、個性豊かな実りになる。』『一人の職人による原酒は、作り手以外、だれの味見も、検査もなく、水や氷で割られることもなく、直接飲み手に供されるのである。』 手間と時間をたっぷりかけることこそ、一番の贅沢な教育であると確信する。国語がすべての学問の基礎になることを忘れたくない。2013/03/20

Willie the Wildcat

40
戦後の大量生産・大量消費、昨今の効率・生産性の重視。差別化・競争力が問われる。そんな風潮の中で本質を見極めた教育を実践した橋本氏。時代とともに様々な格闘があったことと推察するが、信念と本質に基づいた言動はぶれないと感じる。この本質が様々な世界で問われているのだとも痛感。受験生を持つ親としては、あるいはビジネスに世界にいると、つい”数字”に目がいく。本質を踏まえた上で前進(言動)したいと思う。2012/02/12

さら

35
なんという贅沢! 正直、羨ましいとさえ思ってしまいます。一つの教材『銀の匙』を3年かけて読み解く授業。環境が整わなければ実現は難しいでしょう。ですが、それが許される環境にあり、また教えるエチ先生の好奇心、探究心あってこその奇跡の授業だったのだと思います。私も国語は好きな科目であり、得意教科でした。中1の時の国語の先生のことはとてもよく覚えています。ノートのとり方はその先生の影響が大でした。なので、人生を変えてしまうほどの素晴らしい先生に出逢えた生徒はとてもラッキーだと思います。 → 2013/06/20

岡部敬史/おかべたかし

24
中勘助の『銀の匙』を3年かけて読むという型破りな授業で灘高校を全国で東大進学率1位に導いた橋本武先生の授業を克明に描いた素晴らしきノンフィクション。先生の「すぐに役立つことはすぐに役立たなくなる」ということばが胸に沁みるのです。2015/09/14

ふう

24
本の力、読書の意味について深く考えさせられる本でした。そして学ぶ喜びについても。「スローリーディング」せっかちな読み方をしがちなので、わたしもていねいに読むようにします。2011/12/04

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