山の精神史―柳田国男の発生

山の精神史―柳田国男の発生

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784093870672
  • NDC分類 380.1
  • Cコード C0039

出版社内容情報

柳田民俗学のキーポイントに新しい解釈を加えた、新進民俗学者話題の書。柳田国男による山人論の構想はどのような過程をへて幻想に後退してしまったのか。「民俗学」以前の柳田の発想にこそ大いなる可能性を求める新しい日本思想史の試み。

まえがき 序章/物語の闇・遠野にて 1 姥捨て/デンデラ野にて 2 山神/笛吹峠にて 3 河童/カッパ淵にて 4 肖像画/常堅寺にて 第一章/椎葉より 1 椎葉への旅 2 『後狩詞記』と『遠野物語』 3 二つの序文の蔭に 4 先住異民族説の抬頭 第二章/血と漂泊 1 遠野三山を仰ぐ 2 山人史の構想 3 南方熊楠との交通 4 山人の滅びと血 第三章/天然の力 1 山人の血/辻川へ 2 『山の人生』/『故郷七十年』 3 山中の不思議その他 4 神隠しをめぐる諸問題 5 終楽章/最後の山人をめぐって 第四章/山人その後 1 第二の故郷・布川へ 2 「山姥奇聞」をめぐって 3 境界を侵す山の人 4 時間的な異界としての山 5 山民と日本的なるもの 6 ふたたび、山人の血へ 第五章/山人の誕生 1 お山参詣/岩木山にて 2 喩としての山人の血 3 「幽冥談」/排除されたモノ 4 ハイネとの出会い 5 列島先住民論争 6 他界願望/経世済民 第六章/稲の風景 1 北の涯ての岬にて 2 稲の内部/外部 3 なつかしい移民史 4 二つの春のはざまに 5 制度としての稲/信仰としての稲 第七章/平地民と常民 1 稲のある風景

内容説明

柳田国男による山人論の構想はどのような過程をへて幻想に後退してしまったのか。「民俗学」以前の柳田の発想にこそ、大いなる可能性を求める新しい日本思想史の試み。

目次

序章 物語の闇・遠野にて
第1章 椎葉より
第2章 血と漂泊
第3章 天然の力
第4章 山人その後
第5章 山人の誕生
第6章 稲の風景
第7章 平地人と常民