のぼうの城

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093861960
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかで最後まで落ちなかった支城があった。武州・忍城。周囲を湖で取り囲まれた「浮き城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約2万の大軍を指揮した石田三成の水攻めにも屈せず、僅かの兵で抗戦した城代・成田長親は、領民たちに木偶の棒から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。城代として何ひとつふさわしい力を持たぬ、文字通りの木偶の棒であったが、外見からはおおよそ窺い知れない坂東武者としての誇りを持ち、方円の器に従う水のごとき底の知れないスケールの大きさで、人心を掌握していた。武・智・仁で統率する従来の武将とは異なる、新しい英傑像を提示したエンターテインメント小説。
カバー・イラストはオノ・ナツメ。

和田 竜[ワダ リョウ]
著・文・その他

内容説明

時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城があった。武州・忍城。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた。城主・成田長親は、領民から「のぼう様」と呼ばれ、泰然としている男。智も仁も勇もないが、しかし、誰も及ばぬ「人気」があった―。

著者等紹介

和田竜[ワダリョウ]
69年12月、大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。03年に、本作と同内容の「忍ぶの城」で、脚本界の大きな新人賞である「第29回城戸賞」を受賞。小説は、『のぼうの城』がデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

601
歴史小説として読むなら軽いし格調がない。しかしエンターテイメント小説としてはすこぶる面白く、登場人物が現代的で共感しやすい。こういった史実をフランクに軽快に読ませる作りは痛快さにもつながっていて実に読んでいて気持ちがいい。ふくらみに欠けると言えばそうなんだがこのぐらいのバランスがちょうどいいのかもしれない。もともとが脚本なだけあって映像的。映画が公開中なので鑑賞するか思案してみる。2012/11/29

射手座の天使あきちゃん

441
和田竜さんズルいよ! のぼう様の底抜けの無邪気さと不器用さ、そして幼子のような笑顔 こんな人がいたら全員惹かれるって(笑) 情景描写も堰を切った水の怒涛の音や侍・百姓の鬨の声が聞こえてきそうなほどです。言うことなしの痛快時代小説ですぅ。 V(^_^) 石田光成もいい男でしたねぇ。2010/03/24

ntahima

431
マカロニ時代劇と言ったらやはり著者に失礼であろうか?しかしこれは取っ付き易いという褒め言葉である。時代/歴史小説は時代背景や登場人の昔風の語りに慣れるまでは読みづらく、若い読者層には敬遠され勝ちである。歴史小説入門と言って私が先ず思い付くのは司馬遼太郎『竜馬がゆく』だ。頗る面白いだけでなく、第一級の青春大河小説でもあるが、如何せん全八巻と長く気軽には手が出せない。時代小説の様な歴史小説。つまり歴史は小説より奇なりの物語。二万三千騎対三千騎の「忍の浮き城」攻防戦。ファンタジーだと思ったら歴史的事実であった。2012/02/12

エンブレムT

406
さてお立会い!時は戦国、世は乱世。歴史を紐解く者なれば 耳に聞こえがあるであろう、天下間近の豊臣に 唯一落とせなかった城の名を。ここに語るは『浮城』の、後世に名を残す『木偶の坊』=『でくのぼう』=『のぼう様』の物語。智も仁も勇もないが 民草に愛されし総大将・成田長親『のぼう様』の物語~!!名将なればかくありなんと胸躍らせる描写の直後 襲い来るのは虚脱感。敏なる者は彼の中に将の器を見出すのだが、見出しながらも腑に落ちぬ さてその本質は『賢』か『愚』か。読んだ者しかわからぬ魅力 しかとその目で確かめ給え~♪2011/08/06

再び読書

356
最初は物語の勢いが感じられなくて、スローペースでしたが、中盤以降一気読みに近い、盛り上がりがありました。のぼうとはでくのぼうとは、と納得の様なあれって感の不思議な気分です。でも、感想は単純に面白かった。成田長親の奥深さ?大物さ?が不思議な面白さを醸し出しています。脇役の正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負、甲斐姫、三成、大谷吉継、長束正家も生き生きと描かれ、主役を食う勢いでした。流石に信長、秀吉、家康には飽きたので新鮮で楽しめました。2013/07/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/576513
  • ご注意事項