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鱗姫―uloco hime

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093860703
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

奇跡的に美しいお肌をもつ美貌の娘・楼子は、初潮とともに自慢のお肌を侵す「鱗病」を発病した。その病を伝える名門龍烏家の秘密とは? 恐怖に脅えた楼子は治療法を発見するが、その内容はあまりにも凄惨だった!

 京都の名門、龍烏家の長女・楼子は、奇跡的に美しい肌と美貌を誇っていた。一年中日傘を手放さず、人一倍美肌に固執していた楼子には、しかし重大な秘密があった。初潮をむかえた十一の歳、性器の周囲に生えはじめた鱗が、歳月とともに範囲を拡げていたのである。楼子の様子に不審を抱いた叔母の黎子は、ある日、自分にも同じ鱗があること、それが龍烏家の女子に伝わる奇病であることを明かす。忌まわしき「鱗病」を伝える龍烏家の秘密とは? 全身へと拡がる鱗の恐怖と、美貌を失い、最愛の兄が離れてゆく絶望に脅える楼子は鱗病を抑える唯一の治療法を見つけるが、それはあまりにも凄惨な方法だった! 人の執念の悲しさを前代未聞の設定で描いた、ファン待望の第二作。

内容説明

絶世の美少女、龍烏家の長女・楼子には、誰にも言えない秘密があった…。乙女のカリスマが描く、濃密なミステリー&ホラー。

著者等紹介

岳本野ばら[タケモトノバラ]
京都府宇治市生まれ。水瓶座。1992年から97年まで、関西のフリーペーパー『花形文化通信』にエッセイを連載、98年『それいぬ―正しい乙女になるために』と題して単行本化。2000年10月、書き下ろし小説集『ミシン』で作家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

神太郎

25
初嶽本野ばらさんの本。なかなかに不思議な物語。大人の暗黒童話として読めるかな。作中で語られる楳図かずおの「おろち」に出てくる美少女(楳図さんのは大体美少女だが)に「クトゥルフ神話」を足したようなホラー風の家系にまつわる実に奇妙な物語だ。美を追求する少女にふりかかる鱗病なる謎の病。同時期にストーカーに襲われありもしない噂を言いふらされ…。なるほどこれが耽美というものか。でも、所々にボロが見えてしまってるからギャグテイストも込められ嫌味なく読めるんだろうな。ラストは何となく察してたが背徳的!故に美しいのかな?2022/04/09

井戸端アンジェリか

16
美に固執する余りの白鳥麗子的ギャグかと思いましたら、意外と深刻な展開にのめり込んでしまいましたわワタクシ。読んでいる間中、裏表紙の内側から著者のお顔がチラチラこんにちはしていて、ほほぅでしたの。ほほぅついでに画像検索致しましたらもうお年を召していて、ん゛ん゛ーになってしまいましたが、作品の独特の世界は良くってよ。2016/05/19

12
すっごい久しぶりに読んだ。嶽本さん、また捕まってたね…。全身に鱗が生える病にかかった美少女がエリザベート・バートリと同じ方法で病気の進行を止めようとする。独特の美学と、振り切れたギャグっぽい描写とがぐちゃぐちゃになって、なんともいえない小説。2015/09/30

かりん

11
武本作品初読みだったが、耽美でエログロな世界に魅了され面白かった。他の作品も読みたい。2015/04/04

カイロ

8
嶽本さんの書く女の子は女の子要素凝縮されていて、最高にかわいいです。この場合のかわいいは、遠くから眺めて楽しむかわいさ。関わり合いになると面倒な子極まりないし、かわいい要素を汚してしまう気がします。「鱗病」という病は、悲劇的かつ不思議な魅力を持つ病であると思います。よくある花吐き病とかと同じ耽美な匂いを感じます。主人公ちゃんの感情は予想がついたけれど、「お兄様」の感情は想定外でした。単なるシスコン気味の兄だと思っていたのは、伏線が弱かったからか、それとも「お兄様」が理性で感情を押し隠していたからかは不明。2015/09/09

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