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汝ふたたび故郷へ帰れず リバイバル版 (リバイバル版)

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093860604
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大反響を呼んだ『始祖鳥記』の著者、幻の文藝賞受賞作を、ファンの方々の熱い熱い要望に応え新装復刊します。表題作の他、小説現代新人賞を受賞したデビュー作など、著者の現代小説をすべて収録した決定版です!

 ボクシング小説の金字塔! 傑作中の傑作が、熱い熱い要望に応えて復刊します! 日本ミドル級ニ位のボクサー・新田駿一は、強すぎるパンチと弱小なジムが災いし、一度もタイトルに挑戦できずに二十代半ばを迎えていた。底辺の生活に倦み、将来に絶望した新田は腐りきってリングから降りる。やがて当てもなく帰った故郷の島で、新田はジムの会長の急死を知る。そしてボクサー・新田駿一が故郷の人々の誇りであったこと、死んだ会長の人生の誇りとなるべき存在であることを思い知り、負け犬のままリングを去ったおのれを恥じ、再起を決心する。二十代後半の年齢で上位ランカーに再び返り咲くのは困難をきわめた。が、新田は二度と迷うことはなかった……。文藝賞受賞の表題作ほか、小説現代新人賞受賞のデビュー作など、著者の現代小説すべてを収録。

内容説明

おれがリングで闘い続けるかぎり、あの男の魂は、死にはしない。ボクシング小説の金字塔!!第25回文芸賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マッピー

4
飯嶋和一にしては珍しい現代小説。初期の作品だからね。 才能があって、身体的に恵まれているのに、弱小ジムであるばっかりに対戦相手に恵まれない。毎日苦しいトレーニングをしているのにと、腐っていく駿。ついにボクシングを投げ出して、故郷である鹿児島の離島に帰ることにする。“゛故郷"とは、地理上に位置付けられたある地点をさすのではなく、心の中にあって、焼きつけられた様々な時間の集合のことである。どこに行ったとしても再び回復されることはないし、探せば探すほど感光したフィルムのように像は消え失せてしまうはずのものだ。”2017/09/26

はる

4
表題作、スピリチュアル・ペインとプロミスト・ランドの3作品。 ストーリーへの関わり方はそれぞれ違いますが、3作品とも自然の荘厳さがとても印象的でした。 表題作:展開はオーソドックでも駿一の葛藤にひきずりこまれるように 惹きつけられました。 切迫感を伴うスピード感とキレのいい語り口も好みでしたし。 最後の数ページは、大丈夫と思いつつも一喜一憂してしまい ^^; とても楽しめました。・・2作品についてはコメントで2012/06/30

SU

2
淡々と書かれていて、それがまた熱いものを感じます2019/03/27

ぺん

2
出星前夜がおもしろかったので手をだしてみた。プロミストランド以外は大変たのしめた。表題作については、最初は退屈だった。ボクシングの描写が冗長じゃないか?とか思っていた。しかし、島で灯台を眺めるシーンあたりから話が転がりはじめ、その前と後では空気感がモノクロとカラーほどの違いがある。最後の試合も描写の仕方は最初のものとそうは変わらないのだが、全然間延びしていない。ねらってやっているとしたらすごすぎる。|図2009/06/18

kaorin

1
格闘技には怖さがあり、実際に観ることはしませんが、飯島和一さんの本ということで手に取りました。 試合の描写がとても細かくて臨場感があって、ボクシング好きにはたまらないのでは???と思います。 ここまで自分を追い込むことの意味は私にはわからないけど、きっとそうすることでしか感じられない世界があるのだろう。何となく主人公を応援したくなります。 私は、宝島で駿が自分を取り戻していく過程が一番好きです。2021/06/14

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