出版社内容情報
デビューから40年の鈴々舎馬風が、紆余曲折の半生と、師匠の小さんはじめ、文楽、志ん生ら昭和の名人たち、談志、志ん朝、小三治ら同世代の名人たちの裏話を語る抱腹絶倒本。
鈴々舎馬風と書いて“れいれいしゃばふう”と読む。よく調べたら十代目。花も実もある大真打ち。顔は怖いが態度も怖い。ところが意外や心根は優しい。細かい気配りで幾多の波瀾も乗り越えてきた落語家生活四十年。出会った人は数知れず、みんなそれぞれ一癖も二癖もある人ばかり。その一風変わった思い出を記憶の襞の奥深くからほじくり出してみせたのが、この半生記。 粋な理容師だった父の跡継ぎめざして修行に出たものの、生来の汗っかきが災いして挫折。ならばいっそ好きな道、とばかりに飛び込んだ落語家の世界。これがまた変人奇人の大集団。思い起こせば、師匠の小さんはじめ、文楽、志ん生ら昭和の名人たちも高座を降りればおかしなオヤジだったし、異端の兄弟子談志や、同年同日同寄席デビューの同期志ん朝ら同世代の連中も、ハメを外したらとことんいくっていう輩ばかり。 そんな中、人一倍のバイタリティで回り道に回り道を重ねながらも、柳家かゑるとして名を売り、馬風になって風格も出た。ま、ここまで来たらいっそのこと、落語協会会長の座をいただいちまおうって寸法で。ここは一つ、皆々様のご声援、よろしくお願いいたします。
目次
第1章 入門はしたけれど(開口一番;入門;食事担当 ほか)
第2章 噺家ながいことやってます(二つ目・柳家かゑる;キャバレー司会の名人;キックボクシングとの出会い ほか)
第3章 身内もいろいろありまして(子供の頃;学校を牛耳る;親父は粋人 ほか)