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空白の叫び〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 582p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093797290
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ふつうの少年がなぜ人を殺すのか。世の中への違和感を抱え、彼らは何を思い、どんな行動に出るのか―やがて殺人者になる三人の心の軌跡をたどった戦慄のクライム・ノベル。

著者等紹介

貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、不動産会社に勤務。93年鮎川哲也賞最終候補に残った作品が北村薫氏に絶賛されて作家デビュー。このデビュー作『慟哭』は文庫化されてロングセラーに。2006年、『愚行録』が第135回直木賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miww

81
読友さんに教えてもらった作品。600ページ弱と長いお話だが一気に読み進む。小学校で虐められ、自分を守るため中学で虐める側に転じた久藤、使用人を置くほど裕福な家庭で自分の中で作り上げた理想の人間になる為忠実に生きる葛城、母に捨てられ祖母と叔母に育てられた神原。性格、環境の全く違う3人の14歳の少年のそれぞれの語りが交互に進む。その繊細な心理描写は本人の心を覗いているように感じる。やがてその存在が許せない人間を排除する3人、誰もそれを後悔しない。少年院で出会った彼らはこれからどうなっていくのか‥。下巻へ。2016/05/11

モルク

64
3人の中学生がそれぞれに殺人を犯してしまう。それまでの経緯が語られ、後半は少年院での過酷な生活。そこで初めて3人は出会う。精神的にも肉体的にもきつい。教官も公平ではない。そして絶望…これが後半はどうなっていくのか想像もできない。ここまででは3人にまだ罪の意識や反省は感じられない。今後更正して社会に戻れるのだろうか。2017/06/06

扉のこちら側

62
初読。それぞれ殺人を犯した三人が少年院で出会う。第一章冒頭から事件までが冗長だったが、第二章で少年院が舞台になってからに生きてくる。しかし憂鬱な描写が多い…。2013/05/19

やこ´•ᴥ•`

61
3人の14歳中学3年生男子。それぞれの”事件”。---3人が一緒に事件を起こすのかと勝手に思っていたので、なかなか繋がらないなぁなんて思いながら読み進めた。時期としては同じ頃だけど、それぞれ別々の事件だったのね。それにしても都会の14歳ってこんななの?!土地柄だけじゃなくて時代もあるのかな?とっても自分の中学時代とはかけ離れた世界でビックリ。怖すぎる。この物語を読んだら、マスコミの報道する少年事件に対する大人たちの「解釈」はやっぱり間違っているのかもと思った。下巻でどうなるのかな。2018/06/20

Rin

58
【図書館】読友さんから教えてもらいました。貫井さん、という空気漂うストーリー。それぞれの少年ごとに場面が交互に切り替わる。3人の少年はそれぞれ心に悩みや空虚感、葛藤、苛立ち不満を抱えていて。そんな自分をもて余しながらも、なんとか制御しようとしている姿が淡々と語られ、抑揚があまりないけれども、ページを捲ってしまう。感情を、心を無くそうと閉ざそうとする彼らが、どう進んでいくのか。進もうとする方向は悲しい予感して。他の道を示してくれる存在が現れて欲しいと。他にも道がある事に気づいて欲しいと願ってしまいます。2015/12/23

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