小学館叢書<br> トーマの心臓

小学館叢書
トーマの心臓

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  • サイズ B6判/ページ数 453p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784091971913
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0379

出版社内容情報

ドイツの全寮制高等中学校を舞台に、少年たちの透きとおるような愛と友情を描いた感動の長編!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

森の三時

31
森博嗣さんの「トーマの心臓」を読んでからこちらの原作を読みました。森さんは原作の未読者に配慮してか、それとも意図的に隠すことの効果を狙ってか分かりませんが、言及を避けていた事柄がありましたが、原作にはその部分がはっきりと書かれていました。コミックだから絵があるにも関わらず、少年たちの心理描写においてどう解釈したらいいのか迷う部分がありました。崇拝するような、危なっかしいけれど美しい愛、そこから生じる痛みや苦悩、それを越えた先にあるのは別れ、それともゆるし。誰も、傷つけるために愛したのではないのだから。2018/11/24

詩歌

26
物語を堪能できるタイミングというものがある。どんな名作も、読み手の準備が整ってなければ浮かばれない。出会いが早かったり遅かったりして、繊細さを取りこぼしてしまった物語。私にとってこの本もその一冊。できるなら10~15歳で読みたかった。優しさや愛情、苦痛を感じる現実をじっくり考えて受容したかったな。心の拠点を引き剥がされヒリヒリでも、清潔で柔らかな布で手当てされている。周囲が敵ばかりに感じていない、バッカスのような見守る存在がいるっていいよね。2015/06/20

はなちゃん

13
『ポーの一族』の新作に触発されて、こちらを再読。少年たちの壊れやすい心がぶつかり合って、読んでるこちらが痛いくらいです。私がいまだに「ギムナジウム」「全寮制」、「パブリックスクール」なんて言葉に吸い寄せられるのは、この作品が原点だと思います。罪深い名作です(笑)。2016/06/30

tomo*tin

9
翼あるもの。ゆらぐ叙情と静謐。おのれへの過信。他者への潔癖な感情。ゆるやかに環状してゆく世界。言葉も時間も愛も生も死も、それらはそこここに存在していて、しかし限りないわけではなく、有限で刹那的で、だからこそうつくしい。そしてそこに結末はない。ただの過程として寝そべっているだけなのだ。2007/01/09

おかめっち

7
ドイツのギムナジウムの少年達。 美しい世界。少女漫画の名作。 ヨーロッパのお坊ちゃまって実際どんなんだろー。 現代の日本の庶民の男子もこんな繊細なこと考える?? 思春期って恐ろしいな。 2019/11/18

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