出版社内容情報
●あらすじ●日本一のストーリーテラー藤子・F・不二雄先生の珠玉の短篇集。ある日、地球に飛来したUFOは人類を攻撃し、一方的な殺りくを繰り広げた。そして、三か月あまり間に人類のほとんどを絶滅しつくしていた。シンイチとカオリは『秘島ツアー』でたまたま難をのがれ、ツアーに参加したほかの人々といっしょに絶海の孤島にかくれ住んでいた。しかし、一年後、その島にもUFOが出現し、謎の生物が人間を虐殺し始めた。シンイチはつかまってしまったカオリを救出するため、UFOに向かうが、そこでシンイチが見たものは身の毛もよだつ光景だった。はたして、カオリは無事なのか!? (『絶滅の島』より)ほか八話収録。▼第1話/ポストの中の明日▼第2話/おれ、夕子▼第3話/流血鬼▼第4話/ふたりぼっち▼第5話/宇宙からのおとし玉▼第6話/アン子 大いに怒る▼第7話/絶滅の島▼第8話/山寺グラフィティ▼第9話/世界名作童話
藤子・F・ 不二雄[フジコ エフ フジオ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
246
藤子・F・不二雄さんの少年SF作品を久々に読みまして、やっぱりイイですねえ。中には哀しい物語もありますが、内気で冴えない主人公が憧れの女の子といい関係になるSFの形を借りた青春物語が甘酸っぱくていいなと思いますね。『ふたりぼっち』突然、自分と全く同じもう一人の自分と出会って互いに驚く。話し合ってみると、パラレルワールド無数にある世界の一つから来たのだとわかり僕は向こうの世界へ目に見えない穴を手探りで見つけて行ってみた。見つかるとマズイのでマスクとサングラスで顔を隠し町を歩くと二つの世界は微妙に違っていた。2022/02/20
緋莢
19
9編収録。ある条件で、明日の朝刊が見えるようになってしまった少年が登場する、藤子版『恐怖新聞』?(ただし、寿命は縮まない)な「ポストの中の明日」、バルカン諸島で発生した奇病は、人間を吸血鬼にするものだった。吸血鬼は次々と増殖し、普通の人間の方が少なくなっていき…「流血鬼」(続く2022/08/14
KI
18
皮肉の眼鏡を外して見れば世界は。2018/08/31
ともとも
18
藤子F不二雄先生の短編集の2巻。 映画を見ているかのような、冒険小説を読んでいるかのようなワクワク感がありあながらも、ユーモアや感動も忘れない。 その藤子先生が作る世界観っていいなぁ~と改めて思い知らされてしまいました。 これも中学の時に良く読んでいたマンガで懐かしかったです。 2015/04/20
ぷるっちょ
14
【流血鬼】がどっかで見たことがある内容だと思っていたら、やっぱり【地球最後の男】が元ネタか。【ふたりぼっち】は孤独な少年がパラレルワールドのもう一人の自分と出会い、お互いに最良の理解者を得るが、時間がたつにつれてお互いの人生にズレが出てきて最後には別離(自立)が待っている。最後のシーンで主人公の成長が見て取れるところが救いがある。 2017/03/24