出版社内容情報
始皇帝、項羽、劉邦、武帝……。英雄・豪傑たちが次々に登場して、ダイナミックに展開する古代中国の歴史。司馬遷が精根こめて著した世界的な歴史書を、巨匠・横山光輝がコミック化した名作が、文庫版で登場!
▼第34話/関中一番乗り▼第35話/鴻門の会▼第36話/咸陽炎上▼第37話/国士無双▼第38話/壊れた友情<前編><後編>●主な登場人物/項羽(第34?37話)、劉邦(第34?37話)、韓信(第36、37話)、張耳、陳余(第38話)●あらすじ/貧しい平民の子として生まれた韓信は、秦打倒の戦の中で楚軍の一雑兵として戦っていた。だが韓信は、楚軍では自分の才能が生かせないと感じていた。そんな折り、関中へ転封される劉邦軍が兵士を募集しているのを聞いた韓信は、早速関中行きに参加する。ある事件がきっかけで劉邦にその才能が認められた韓信は、劉邦軍の大将軍に大抜擢される。そして、東進軍の総大将として、項羽を討つために進撃を開始する…(第37話)。●本巻の特徴/滅亡への道をたどる強国・秦。新たな支配者に駆け上がるのは、力の項羽か、人望の劉邦か…!?関中一番乗りを果たすために、函谷関、武関…と、それぞれの戦いは続く。「両雄並び立たず」の言葉通り、二人が敵意をむき出しにした「鴻門の会」など、手に汗握る全5話を収録。●その他の登場人物/彭越(第34話)、夏侯嬰、蕭何、章邯(第37話)、武臣(第38話)●本巻に登場する故事成語・諺・歴史用語など/三秦、左遷(第36話)、韓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
55
ついにキングダムの嫪毐がきたか一応この史記のないようでは始皇帝(政)は呂不韋の子供となっている。昌平君、昌文君もおるのか。1人の女によって呂不韋は商人から大出世したけど1人の女によって自殺したか呂不韋。2019/10/28
入江
17
「兵馬俑と古代中国展」に行く予定なので、始皇帝の生涯をざっと予習したくて読みました。疑い深い人物だったのかもしれないけど、母があんな人って資料が残っているのね。中国の歴史は深いなあ。2022/04/30
わたお
8
お馴染み、鴻門の会〜張耳陳余の刎頸の交わり2021/09/13
みじんこ
3
彭越や韓信といった名将が登場。股くぐりで馬鹿にされ、楚の雑兵だった韓信が大将軍にまで成り上がるのは面白い。前から思っていたが、鴻門の会で豚の生肉を食べた樊噲はその後何事もなかったのだろうか。項羽は范増の献策に従っていれば天下を取っていたに違いない。張耳と陳余、刎頸の交わりを結び共に生きてきた二人が最後は完全に仲違いしてしまうまでを描く。鉅鹿の一件での二人の言い分はそれぞれ理解できる。しかし陳余の本心は彼のみぞ知る。司馬遷は「利」が絡んでいたと述べているようだが、単に誤解とすれ違いが続いただけかもしれない。2016/03/24
春るるる
2
劉邦ってほんとに「守ってあげたい」タイプだったんだなぁ。賢臣に恵まれるのは人徳なのだろうけど、酒と女にめっぽう弱いこの頼りない男がどう登りつめていくのか、注目。それに比べて張良は、身分も卑しくなく義に篤い上、賢くて爽やか。こういう綺羅星が王にならずに終わるのはなぜか、というあたりも見届けたい。「左遷」は関中一番乗りを果たしながら、力で勝る項羽に警戒されて僻地へ追いやられた劉邦の故事から生まれた言葉だったのか。2009/07/01