出版社内容情報
始皇帝、項羽、劉邦、武帝……。英雄・豪傑たちが次々に登場して、ダイナミックに展開する古代中国の歴史。司馬遷が精根こめて著した世界的な歴史書を、巨匠・横山光輝がコミック化した名作が、文庫版で登場!
▼第6話/臥薪嘗胆▼第7話/呉の滅亡▼第8話/因習打破▼第9話/改革者の悲劇▼第10話/孫子の兵法▼第11話/業因強国策●主な登場人物/伍子胥(第6話)、句践、夫差(第6、7話)、西門豹(第8話)、呉起(第9話)、孫武、孫濱(第10話)、商鞅(第11話)●あらすじ/中国南部の後進国・呉は、臣・楚から亡命した伍子胥の提案を取り入れて国力増強に努めた結果、天下の大国となった。だが、中央に進出して天下に号令するためには、隣国の楚を討たなければならない。呉王は、後顧の憂いをなくして楚と戦うため、呉の南にある小国・越に攻め入った。絶対的に不利な戦況にあった越であったが、奇策が成功し、呉は思わぬ打撃を受けて退却させられるばかりか、このときに受けた傷がもとで呉王も死去する。その後を受けて呉王となった夫差は、伍子胥とともに国力の回復に力を注いだ…(第2話)。●本巻の特徴/越に殺された父王の恨みを忘れまいと、寝床に薪を敷いた夫差。その夫差への屈辱を胸に留めるため、苦い肝を嘗めた句践。初志貫徹した二人を描いた「臥薪嘗胆」をはじめ、全6話を収録。●その他の登場キャラクター/文侯(第8、9話)、武侯、田分、公叔、悼王(第9話)、孝公(第11話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そうび
3
臥薪嘗胆。「因習打破」面白かった! 悪者の道理を逆利用して倒すとか、頭いい人は紀元前から輝いている。2019/03/06
まいくん
2
孫子の兵法登場。斉の孫濱(そんび)が、兵法を同門で学んだ魏の将軍龐溳(ほうけん)の罠にはまり両足を切断される。こういう残虐なシーンが幾度も出てくる。この時代に生きていた人はこういう事もするし、される事も覚悟して生きていたのだろうか。2018/09/14
みじんこ
2
有名な「臥薪嘗胆」、呉越の戦いである。伍子胥も楚を亡ぼせずに死ぬのは無念であろうが、夫差の最期にも同情する。伯嚭が処刑されたのは当然。「因習打破」にはいかにもな巫女や有力者が登場し、民を苦しめている。勧善懲悪ものとしての娯楽性もある。特に面白いのは孫濱と龐涓という宿敵同士の駆け引きである。三国志では孔明が逆に竈を増やす策を取って司馬懿を退けた。最後は商鞅。自分の作った法律により自分の首を絞めてしまったが、法治国家としての国の在り方と、後の秦の発展ぶりを思えば、彼のやり方は急進的だったが正しかったと言える。2016/01/07
RyoShun
1
臥薪:夫差が自分の寝床に薪を敷かせその上で臥たのが由来2021/08/22
まいつん
1
「牛耳る」。正しくは「牛耳を執る」。この語源が中国古代史から来ていたなんて。。!「牛の耳を切って皆でその血をすする」感動した🥺2020/08/11