小学館文庫<br> カムイ伝 〈5〉 夢の男の巻

小学館文庫
カムイ伝 〈5〉 夢の男の巻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 415p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784091920355
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

徳川幕府による厳しい身分制度下、権力の重圧にあえぐ者たち。多彩な人物群と雄大な構想、透徹した歴史観で綴る白土劇画の代表作であるばかりでなく、日本コミック史上に燦然と輝く名作。

▼第1章・カタタガエ▼第2章・夢の男▼第3章・つぼみ▼第4章・風(シナド)のトエラ●主な登場人物/カムイ(下忍となった夙谷の民)、正助(庄屋も一目置く貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された次席家老の遺児)●あらすじ/厳しい身分制度が存在していた江戸時代。強くなることで差別を乗り越えようとしたカムイは、ついに忍びの道へと入る。しかし、カムイに忍びの道を教えた赤目が“抜忍”となるほど、忍びの世界にも厳しい掟があり、この世界にも自由が存在しなかったことを思い知らされる。その一方、花巻村の庄屋から田を与えられて念願の本百姓となった正助は、努力と才能で農民全体の生活を向上させる数々の工夫を考えて実行していた。そんな中でも特に大きな試みは、日置領内で最初のワタ作への挑戦であった。ちょうどそのころ、藩の目付け役・橘軍太夫と結託し、領内のマユ売買を一手に引き受けていた商人の蔵屋が、農民からマユを買いたたいたため一揆が起こる。苔丸と共に一揆に参加した正助が授けた作戦が功を奏し、農民側の要求が認められ勝利する。一揆の趨勢が決定したことを確認した正助と苔丸が花巻村に戻る途中、目付けの手先・横目の一味が二人に襲いかかる……●その他

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

猫丸

9
流刑地から島抜けした七兵衛が、侍社会を解体するため商人資本を築き上げ、夢屋の主人として政治領域へ食い込みはじめる。本百姓に昇格した正助は、ようやくワタの栽培に成功、こちらも商品経済への参加を画策する。江戸はまだ終わらないが、下部構造に密かなうねりが生じている。資本主義へ接続する一本道は唯物史観の鮮やかな典型例だ。そうなると、えがかれなかった武家社会のエートスや民衆の意識も気になる。多数派は停滞を志向したのだ。250年を超える江戸の太平と退廃を良しとする大衆の狡知は、ギリギリのところでは英雄を殺すだろう。2022/09/07

入江

5
良くも悪くも、漫画としてのメリハリが出てきた。どのキャラクターも味が落ち着いてきたからかも。とにかく、百姓と非人が手を結び、武士と対峙しようとする水面下の動きが楽しめた。2017/04/21

はすのこ

4
カムイの成長物語として見るのではなく、当時の時代背景を見る漫画として見るべきなのだろうか。2016/01/13

かふ

2
巻頭に人物紹介が付いてきた。30人近く登場人物が出てくるので助かる。すでに群像劇だ。忍者のカムイ、百姓の正助、元侍の竜之介の三本の矢が主流だけど脇役も興味深い奴が出てくる。夢の七兵衛は赤目と共に島抜けをし、商人になる。船問屋で財をなすのが面白い。2017/02/27

ひねもすのたり

2
一揆を統率する苔丸がスゴ過ぎ。 えっ!小六さんってナニモノ?と思いつつ6巻へ!!2012/10/08

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