出版社内容情報
今世紀最大の話題作、ついに単行本化!!
大元帥陛下して軍事を、大天皇陛下として政治を一身に背負い昭和という時代を生き抜いた巨人。
波瀾万丈という言葉では表せないほどの濃密な生涯に半藤一利氏協力のもと、漫画界の巨人・能條純一氏が挑む--
「ビッグコミックオリジナル」誌で毎号にわたり衝撃を呼ぶ巨弾連載、待望の第1集は、その少年時代が大胆な解釈と圧倒的な画力で描かれる…!
【編集担当からのおすすめ情報】
あまりに多くのものを抱えながら、誰も経験したことのない人生を歩んだ若き青年君主は、何に喜び、何に哀しみ、何に怒り震えたのか。
昭和天皇という存在を、あくまで一人の人間のドラマとして描きたいという能條純一氏の強い思いが、氏にとっても新境地と呼べるほどの世界観を確立しました。
1話目冒頭から鳥肌が立つシーンの連続!! 必読です!!
能條 純一[ノウジョウ ジュンイチ]
著・文・その他
半藤 一利[ハンドウ カズトシ]
原著
永福 一成[エイフク イッセイ]
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
171
昭和天皇の人生を描くとする作品。1巻では日露戦争末期の明治38年から大正3年までの10年間。原作が半藤一利氏の「昭和史」であり、創作も含んでいる。「史料」ではなく「物語」であることを、自分で注意しながら読む。皇室では生まれた子を里子に出すしきたりがあり、迪宮裕仁も同じであった。その状況下で母のような存在であった、養育掛の足立タカの存在の大きさを初めて知る。そして東宮御学門所での杉浦重剛らによる教育を経て、少年である迪宮裕仁は自身を「国家」と重ね律し成長する。興味深い内容。この作品の今後の展開を期待したい。2017/11/03
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
86
久世光彦は親が飾っていた御真影を見て「僕もこの人を好きになる」と思ったそうだ。私も最愛の祖父が昭和天皇を好きだったので、どこか疎かにできない気持ちがある。本書も買ってしばらく仏壇に供えた。祖父がこの漫画を喜んでくれたか確認するかのように拝読。雑誌連載開始時にいくらか読んではいたが、通読すると序盤ながらやはり圧倒するものがある。小さい頃から昔話に出てくる王子様が羨ましくなかった私。その予感の答えがここにある。偉いというのは淋しい事である。共感しかねる特別な環境の王子の心に不意にタッチする度、泣きたくなった。2017/12/08
肉尊
55
大手メガバンク内定の辞退を人事担当の方にお伝えしたところ水をかけられた。「貴様の就職先はどこだ!言え」といわれ「日銀です」と答えたところ掌を返し、背広をクリーニングにという話を聞いたことがある。銀行内の行事内でキャリア組はビルの屋上から「君たちは彼らの頂点に立つ」と教えられる。人の上に立つ、君子としての道。それが帝王学である。門地の差別は禁止だが、今なお、高家の御子息に対する帝王学の如き教育はある。第1巻は皇孫に対する帝王学が主眼となる。(つづく)2022/12/01
山田太郎
55
なに書いてもどっかから文句言われそうで、怖いんですが、予想したより面白いし感動的。しかし、この無表情というかロボットみたいな顔でやられるといまいち何考えてるのかわからないのがなんだな。知ってるようでというかテレビによく出てくるけどよくわかんないので、この漫画いいのではないかと思った。2017/12/06
はるき
50
凄く面白いです。 この時代を知らない世代にも、郷愁を感じさせてくれます。 漫画雑誌で追いかけていますが、まとめて読むと重厚感が違う。史実をどのようにエンタメに昇華させるのか?どんどん面白くなっていくので先が楽しみです。2018/01/06