出版社内容情報
▼第18~25話
●主な登場人物/鏡嶋迴(はるか。通称ハル。弟想いの兄)、鏡嶋能(ヨキ。天真爛漫な弟)、鏡島戒人(大学で哲学を教えていた父。かつての暴君振りから一転、現在は…)
●あらすじ/火事による水澄学園の閉鎖からしばらく後、消防士によって一命を取り留めたハルは、ヨキとともに東京に戻り、伯父の貴志に引き取られて生活していた。ハルは中学2年生、ヨキは小学5年生。妻の加代子と離れ、夜警の仕事で生計を立てる貴志伯父と、いとこのまいらと共に、平穏なアパート暮らしを送っていたが…(第1話)。
●本巻の特徴/あるビル強盗事件に巻き込まれた貴志が失踪し、いとこ3人で暮らすこととなったハルたち。そして兄弟の父・戒人が…!?
●その他の登場人物/鏡島貴志・まいら(戒人の弟とその娘。施設を離れた兄弟を引き取って、同居する)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃりんこママ
26
主人公兄弟の従妹、ブスで機能不全家庭のまいらちゃんが、不甲斐無い親を支えるいい子(一人っ子なのに?これも現実にはありえない)。病院長の娘の美少女と対照的に描かれているのは好感が持てる。めずらしく暗転する展開だけど、主人公は高機能発達障害の家系からは【外した】。この辺が巧いといえば、巧い。…けど、どうピリオドを打つのかな?怒らせないでよね。2014/07/03
ぐうぐう
15
またもや居場所を無くした兄弟。次の引き取り先は、叔父のアパート。今巻での暴力は、これまでと比べると影を潜めてはいるが、まるでその気配がないわけでない。噂という言葉の暴力。あるいは、ヨキの内に潜む暴力。もしくは、兄弟の出生の秘密という暴力。過酷な運命こそが、兄弟にとって、最大の暴力となるのか。2014/12/23
ちぇしゃ
12
親からの虐待(暴力・ダブルバインド)、親族の経済的虐待、環境的差別、状況的差別、教師からの虐待、近親者を失うこと(対象喪失)、近親者自死と呪いの言葉。性的虐待以外の事例のオンパレードなのに、少女漫画として成立してるってすごいと思う。大人と異なり、当たり前だけど自分自身で選択することも、対処していく能力も方法もほとんどない中で、主人公の二人は「負けない」。決して勝てないけど負けずに、少しずつ成長していく(次巻の感想に続く)2017/06/12
takakura
7
父親の死亡と叔母(父親の妹)の自殺。兄妹の関係…というか妹が兄に寄せる恋に似た感情が歯車の狂いはじめだと思う。普通の人間なんていないんです。みんな何か抱えている。自分の「何か」が一番重いと思ったら大間違い。「何か」に順位はつけられない。むしろ何かを抱えて生きていくことこそが普通??2017/06/02
あーちゃん♪
6
ラスト衝撃的過ぎる。でも華ちゃんのことは責められないなと思う。酷すぎるもの。ハルカはどれだけ背負えばいいのか。テンションさがる。まいらはちょいちょい名言を吐く。まいらはお父さんに連れて行かれて幸せだったのかな?戒人父さんが亡くなったのが意外。次の展開が気になる。2020/06/27